本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。[続きを表示]ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。[私たちの取り組み]
政府は12月12日、2026年度予算案の防衛費を米軍再編経費などを含めて9兆円規模とする方向で調整に入った。2023～2027年度で約43兆円を投じる防衛力整備計画の4年目に当たり、当初予算ベースで2025年度の約8兆7千億円を上回る見通しだ。焦点は、限られた枠の中で「何を先に整えるか」である。
沿岸の守りを無人機で厚くする構想が前面に
積み増しの背景には、反撃能力の実装を急ぐという優先順位がある。敵の射程圏外から対処する長射程ミサイルは、その中核に位置づけられ、装備体系を一段遠距離側へずらす狙いがにじむ。迎撃が難しいとされる極超音速の誘導弾を取得する計画も報じられている。
もう一つの柱が、無人機を前提にした沿岸防衛体制「SHIELD」だ。空中だけでなく海上や海中も含めて監視や対処を重ねる発想で、攻撃用無人機の取得も進める方針とされる。人手と時間がかかる従来の警戒監視を、装備と運用の組み替えで補う試みともいえる。
「9兆円」でも終点ではない、計画と改定の間
防衛力整備計画は5年総額を43兆円程度とし、各年度の積み上げを通じて防衛力を底上げする設計だ。政府内では2026年度予算案を現行計画に沿って編成し、今月下旬に閣議決定する段取りが見込まれている。数字は上振れしても、手続きは「計画の年次」に沿う。
一方で、首相が安全保障関連3文書の前倒し改定に言及しており、計画の見直しが視野に入る局面でもある。防衛省側は計画本文でも効率化や調達の最適化に触れているが、拡大する装備投資は他の歳出との綱引きを避けられない。9兆円規模は通過点で、国民負担と優先順位の説明が、次の焦点として残る。
