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ホワイトハウスのレビット報道官は11日、トランプ米大統領は日本との結び付きは一段と強固に保ちつつ、中国とも建設的な関係を続けられると考えていると記者団に語った。米中の緊張が高まるなか、安全保障を米軍に大きく依存する日本は、その言葉をどう受け止めるべきか。発言の背景には、日本への安心のメッセージと、新たな役割を求める圧力の両方がにじむ。
日本に向けた「同盟は揺るがない」というサイン
レビット氏は会見で、日本を「米国にとって偉大な同盟国」と位置付け、首脳同士の個人的な信頼や継続的な貿易関係を理由に挙げた。そのうえで、トランプ氏は中国の習近平国家主席とも実務的な関係を築いており、それが米国に利益をもたらしていると説明した。Reuters通信の報道では、米中間に緊張がある中でも、両国とそれぞれ異なる関係を保つ姿勢を強調したとされる。
日米両政府は今年2月の首脳会談の共同声明などで、同盟をインド太平洋の平和と繁栄を支える「土台」と位置付けてきた。日本政府の広報サイトも、防衛協力の強化や自衛隊の役割拡大を繰り返し打ち出している。一方で、トランプ氏は過去の政権時代から在日米軍経費などを巡り日本側の負担増を求めてきた経緯がある。今回の「強い同盟」という言葉は、日本に安心感を与えると同時に、より大きな役割を担うよう促すサインとも受け止められる。
対中協調を掲げる米国と、日本の悩ましい綱渡り
今回の説明では、中国との関係にも光が当てられた。レビット氏は、トランプ氏が習氏との関係を通じて、経済や安全保障で建設的な対話を続けることが米国の利益になるとの認識を示したと述べた。米国にとって中国は、貿易や北朝鮮問題などで協力を引き出したい相手であり、日本との軍事同盟を維持しつつ、中国とも協調を模索するという二重のメッセージとなっている。
一方で、中国軍の活動は東シナ海や日本周辺で活発化している。AP通信によれば、最近も米戦略爆撃機と航空自衛隊機が日本海付近で共同訓練を行い、日米の連携と抑止力をアピールした。米中が協調を強めれば緊張緩和につながる可能性がある半面、日本が懸念する領域で妥協が図られるのではないかとの不安も残る。米国が掲げる「日本との強い同盟」と「中国との協力」は、どちらを優先するかを常に問われる選択であり、日本にはそのバランスを見極めながら、自国の安全保障戦略を磨き続けることが求められる。
