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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2025年12月17日、種子島宇宙センターから打ち上げ予定だったH3ロケット8号機を、発射直前に緊急停止した。搭載していたのは準天頂衛星「みちびき」5号機で、当初は12月7日予定から延期された経緯もある。宇宙開発の成否は「飛んだ瞬間」だけで決まらない。止めた判断が次の一手をどう左右するかが問われている。
止める判断が先に立った、発射台の数十秒
この日の打ち上げ時刻は、JAXAの発表では11時10分00秒とされていた一方、放送などでは11時11分予定として伝えられた。いずれにせよ秒読みが進んだ段階でカウントダウンが止まり、発射は実行されなかった。テレビ朝日は、カウントダウン残り約17秒付近で停止したと伝えた。
JAXAは設備系に異常が確認されたとして緊急停止し、原因を確認している。ロケット本体の不具合なのか、地上設備を含む系統の問題なのかで、復旧に必要な手当ては大きく変わる。打ち上げは「時間になれば必ず実施」ではなく、異常の兆候を拾った時点で止められる設計と運用が前提で、今回はその安全側の判断が表に出た形だ。
「みちびき」強化の遅れは何を困らせるのか
みちびきは、衛星測位の基盤を日本周辺で厚くする仕組みで、ひとことで言うと「GPSを補い、使える時間と精度を増やす」狙いを持つ。みちびき5号機は、その増強計画の一角を担う衛星だ。JAXAの公表では、打ち上げが成立すれば所定の時間帯内に発射し、予備期間は2025年12月18日から2026年1月31日までとしていた。
今回の停止で、利用者のスマートフォンやカーナビが明日から使えなくなるわけではない。だが、安定運用の層を厚くする段取りが後ろへずれれば、センチメートル級の測位や新しい活用を前提にした計画は、立ち止まって見直しを迫られる。延期の理由と再設定の道筋がどこまで開示されるかは、衛星インフラを「待つ側」にとっても重要になる。
