マクロン氏が習主席と会談　冷え込む中仏通商関係の立て直しへ

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2025.12.04

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フランスのマクロン大統領は4日、北京の人民大会堂で中国の習近平国家主席と会談し、冷え込む通商関係の立て直しを最大の狙いに掲げた。人民大会堂前で儀仗隊が整列するなか、関税や補助金を巡り欧州連合（EU）と中国の対立が続く今、フランスは自国企業の活路をどう確保するのかが問われている。

企業と働き手にとっての「通商強化」

フランスは中国との貿易で恒常的な赤字を抱え、2024年の対中赤字は約470億ユーロに達したとされる。航空機や高級ブランドに加え、豚肉や乳製品など地方の雇用を支える産品も中国市場への依存度が高く、通商摩擦が長引けば現場の不安は一段と強まる。

欧州連合は中国製電気自動車への追加関税を決め、中国側はフランス産コニャックに最低価格を課すなど報復色を強めてきた。マクロン氏は企業経営者を大規模に同行させており、関税応酬を和らげ、市場開放や投資の具体策をどこまで引き出せるかが、企業と働き手の命運を左右する。

マクロンと習、なぜ今「通商」を前面に出すのか

今回の訪中は3日間の日程で、マクロン氏にとって大統領就任後4度目の中国訪問となる。ロシアによるウクライナ侵攻と米中対立が続くなか、フランスは「陣営化」を避けつつ、中国に対し停戦への影響力行使と、公平な貿易ルール順守の双方を求める難しい立場にある。

習氏は多極化と多国間主義を掲げ、製造業の開放に続き通信や医療などサービス分野の市場アクセス拡大を約束している。航空機や原子力、グリーンエネルギー、人工知能など12件の協定が示される一方で、中国は台湾情勢や対日関係で自らの主張を欧州に浸透させたい思惑も抱く。来年のG7議長国となるフランスにとって、この会談は「貿易不均衡」を議題に据えつつ、緊張と協調の線引きを探る場となる。

企業と働き手にとっての「通商強化」

マクロンと習、なぜ今「通商」を前面に出すのか

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