ネタニヤフ首相、訪米でトランプ米大統領と会談 核とガザ停戦の設計協議

核だけでない議題 ネタニヤフ首相、訪米でガザ後の構想提示へ

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イスラエルのネタニヤフ首相は12月22日、来週の訪米でトランプ米大統領と会い、イランの核開発を巡る活動について協議する考えを示した。一方で、会談の主題はパレスチナ自治区ガザの「和平の次の段階」への移行と、レバノンの親イラン武装組織ヒズボラへの対応になるとの見方を示している。議題は核だけではなく、停戦の設計図そのものだ。

ガザの「次の段階」で問われる線引き

会談は12月29日に設定されていると、イスラエル側が明らかにしている。ガザを巡っては、戦闘の停止を「次の段階」に進める際に、誰が治安を担い、どの枠組みで統治を組み替えるのかが核心になる。停戦が続くほど、軍事と政治の両面で「空白」を埋める作業が前面に出てくる。

ここで難しいのは、終戦像を固めないまま段階だけを進めると、現場の責任が曖昧になる点だ。イスラエルにとっては、ガザへの関与をどこまで残すのか、国際社会の関与をどこまで受け入れるのかという線引きが避けられない。トランプ政権の構想が「戦闘の停止」から「戦後の枠組み」へ移るほど、交渉の重心も変わる。

北部の火種とイラン、同じテーブルに並ぶ

ネタニヤフ首相は、イランが最近「演習」を実施していることをイスラエルは把握しているとも述べた。Reutersは同日、イラン国営メディアがテヘランやイスファハンなど複数都市でミサイル演習があったと伝えたと報じている。首相は対立を望まない姿勢もにじませたが、核問題ではイランにウラン濃縮の抑制を求める立場を維持している。

核の焦点は、濃縮という工程が進むほど「短期間で核兵器級に近づき得る」との懸念が強まる点にある。2025年6月にはIAEAの理事会決議を受け、イランの保障措置上の不履行が国連側からも指摘された。ガザとヒズボラ、そしてイラン核の懸念を同時に扱う訪米は、抑止を誇示する場である一方、地域の緊張をどう管理するかという試金石にもなる。

参考・出典

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