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米NVIDIAは、AI向け先端半導体「H200」を中国の顧客向けに2026年2月中旬までに出荷開始する目標を示していると、Reutersが関係筋3人の話として報じた。中国政府が公表した春節の連休(2月15日〜23日)をまたぐ供給の空白を避けられるかが焦点で、まずは在庫からの出荷で立ち上げるという。
連休前の「在庫出荷」、中国の開発計画を左右
Reutersによると、最初の受注分はチップモジュール換算で5,000〜10,000個になり、H200の約40,000〜80,000個に相当すると見込まれている。調達が滞れば、GPUを前提に組んでいる学習用サーバーの増設や、社内向けAIサービスの拡充計画は後ろ倒しになりやすい。大口の需要先として中国の大手IT企業名も取り沙汰されている。
H200は、データセンターでAI学習や推論に使うGPUで、メモリー容量の大きさが特徴とされる。NVIDIAの製品情報では141GBのHBM3eを搭載し、帯域幅は4.8TB/sだ。休暇前に部材と機器をそろえられるかは、年度計画だけでなく現場の稼働率にも直結する。春節の前後は物流や検収が滞りやすく、調達担当者の警戒感は強い。
許可の二重関門、ワシントンと北京の思惑
一方で、この出荷は中国側の承認が前提で、現時点で結論は出ていないとReutersは伝える。さらに米国側でも、トランプ大統領がH200の対中輸出を認める方針に転じ、25%の関税を課す考えを示したとされ、政策の揺れが買い手の判断を難しくしている。前政権下では先端AI半導体の対中規制が強化されており、企業は「突然止まる」リスクも織り込まざるを得ない。
米国内の反発も強い。Reutersによれば、エリザベス・ウォーレン上院議員ら民主党議員2人は、米商務省に対し、H200の輸出許可申請や審査状況の開示を求めた。米商務省BISは過去にも先端計算向けの輸出管理を拡充してきた経緯があり、運用次第で実務のハードルは上下する。NVIDIAは中国向け生産能力の拡大も示し、新規受注は2026年第2四半期に始まる予定だというが、供給のカギは政治と規制の「許可待ち」に残ったままだ。
参考・出典
- Nvidia aims to begin H200 chip shipments to China by mid-February, sources say (Reuters, 2025-12-22)
- US lawmakers want disclosure of license reviews for Nvidia H200 chip sales to China (Reuters, 2025-12-22)
- bis.gov/press-release/commerce-releases-clarifications-export-control-rules-restrict-prcs-access-advanced-computing
- H200 GPU | NVIDIA
- 国务院办公厅关于2026年部分节假日安排的通知_国务院文件_中国政府网
