警察庁、匿流対策で「遠隔解析」法案を臨時国会提出へ 特殊詐欺防止へスマホ情報を取得

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共同通信によると、警察庁は2026年10月13日、匿名・流動型犯罪グループ(匿流)による被害を防ぐため、秘匿性の高い通信アプリの内容を端末から遠隔で取得・解析する「遠隔解析」を盛り込んだ警察官職務執行法改正案を、臨時国会に提出する方針を固めた。楠芳伸長官は同日、今国会への提出に向けて検討を進めていると説明した。

被害防止へ端末情報を取得、最終提言が示す条件

遠隔解析は、犯罪グループの指示役らが使用するスマートフォンなどに遠隔でアクセスし、犯行計画や標的に関する情報を取得する手法だ。詐欺の電話先リスト、犯罪の役割分担、集合場所、標的となる人物の情報などを把握し、都道府県警による被害防止につなげることを想定している。

警察庁の有識者検討会は9月24日、遠隔解析の早期導入を求める最終提言をまとめた。重大な犯罪被害が生じるおそれがあり、ほかの手段では必要な情報を得られない場合などに対象を限定し、裁判官による事前の許可を義務付けるよう求めている。

実施者は警察庁長官が指名する専門的な知識・能力を持つ警察官に限定する。許可された範囲外の情報は消去し、対象端末の使用者への事後通知や、公安委員会への報告・事後監督も設ける方針だ。通信の秘密やプライバシーに関わる措置であり、取得情報や手続きを厳格に制限する仕組みが提言された。

一方、これらは最終提言に示された制度設計の方向性であり、改正案の条文や具体的な運用方法が確定したものではない。

警察庁が10月2日に公表した統計によると、2026年1~8月の全国の特殊詐欺被害額は2360.7億円となり、前年同期から588.4億円増加した。これは特殊詐欺全体の被害額であり、匿流による被害だけを示すものではない。

楠長官は13日、東京都内で開かれた都道府県警の捜査課長らの会議で、特殊詐欺被害の深刻さを強調した。警察庁は最終提言を踏まえ、遠隔解析を可能にする法制度の具体化を進めている。

参考・出典

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