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ロシア外務省のザハロワ報道官は2025年12月25日、米国がベネズエラを海上で「封鎖」しているとして、カリブ海の秩序を損ねる行為だと批判した。国際法の枠内で当事者が受け入れ可能な出口が必要だとし、トランプ米大統領の実用主義が沈静化に資することを期待すると述べ、マドゥロ政権支持も改めて示した。
臨検と差し押さえが、海運現場では「海賊行為」に見える
ザハロワ氏の言葉が刺さるのは、政治の比喩というより、船が止められる現実が先にあるからだ。海上封鎖は、ひとことで言うと特定の船の出入りを実力で止める措置である。航路の途中で突然の臨検が入れば、荷主は遅延や保険、乗組員の安全まで一気に心配しなければならない。
実際、米司法省は12月12日、ベネズエラ沖の公海上で米沿岸警備隊が原油タンカーM/Tスキッパーを乗り込みのうえ押収した案件について、差し押さえ令状を開示した。米側は制裁逃れの摘発だと位置づけるが、海の現場では「いつ、どこで、何が根拠で止められるのか」が見えにくいほど緊張は増幅する。
ベネズエラは「航行の自由」を掲げて対抗、妥協点はどこにあるか
対抗するベネズエラ側も動いた。Reutersによると、同国の国民議会は12月23日、「海賊行為」や「封鎖」などに関与する行為を処罰する新法を可決し、最高で禁錮20年の刑を盛り込んだ。国内の引き締めを通じて、米国の圧力に乗る動きを抑える狙いが透ける。
外交の言葉は強硬でも、海上での偶発的な衝突だけは誰も得をしない。ロシア側は沈静化を唱え、トランプ氏の合理性で「法の中の着地点」を探れるはずだと述べた。国連安保理でもロシア代表は米国の行動を批判しており、当面は主張の応酬が続く見通しだ。止める船を増やすのか、交渉の回路を増やすのかが、次の分岐点になる。
参考・出典
- Russia compares US blockade of Venezuela to piracy
- Venezuela passes law against piracy, blockades amid US oil ship seizures
- Permanent Mission of the Russian Federation to the United Nations
- US intercepts second merchant vessel off coast of Venezuela in international waters | US military | The Guardian
