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ロシアの軍事衛星コスモス2612が、米国登録の商用観測衛星ICEYE-X36に約500メートルまで接近したと、宇宙監視企業LeoLabsが分析した。2026年10月19日(現地時間)付のCNN報道が伝えた。距離は不確実性を伴う推定値で、LeoLabsは敵対的な意図が立証されたわけではないと説明している。
近い位置を維持する軌道調整、19日までに近接運用終了
ICEYE-X36は、フィンランド発の宇宙企業ICEYEが運用する合成開口レーダー(SAR)観測衛星だ。
CNNによると、コスモス2612は10月15日から16日にかけてICEYE-X36との距離を急速に縮めた。その後も小規模な軌道調整を繰り返し、近い相対位置を維持した。LeoLabsは、こうした動きが衛星同士の距離を制御する「ランデブー・近接運用」に整合すると分析している。
最接近距離について、LeoLabsは約500メートルと推定した。ただし、繰り返された軌道変更や追跡条件の影響で、正確な距離の算出は難しいという。
公開軌道要素を独自に解析したKeepTrackも、最接近前後のデータに空白があり、その間に軌道変更が行われたことから、精密な距離の特定には限界があると指摘した。
KeepTrackによると、コスモス2612は10月18日(UTC)に軌道を約2.3キロ引き上げ、ICEYE-X36から離れる動きを示した。LeoLabsも19日までに両衛星の距離が拡大し、近接運用が終了したことを確認している。
衛星への影響は不明、ICEYEは状況を監視
KeepTrackの分析では、ICEYE-X36の軌道に衝突や外部から押されたことを示す変化は見られなかった。ただし、軌道情報だけでは衛星の観測機器や通信機能が正常に稼働しているかどうかは判断できない。
ICEYEの衛星群はウクライナ軍への情報提供に利用されている。しかし、今回接近を受けたICEYE-X36自体がウクライナ軍の支援に使われているかは確認されておらず、ICEYEはCNNへの回答で個別衛星の用途についてコメントを控えた。
ICEYEは状況を把握して注視していると説明し、衛星群はサービスの継続性と強靱性を考慮して設計されていると強調した。
