米連邦最高裁がトランプ大統領の関税措置を違法と判断、効力認めず

米最高裁がトランプ関税に違法判決 大統領の権限逸脱を認定

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輸入品への追加負担を一気に広げた大統領の関税政策が、司法の壁にぶつかった。米連邦最高裁は米東部時間20日(日本時間21日未明)、トランプ大統領が打ち出した大規模な関税措置について、法的根拠を欠くとして効力を認めない判断を示した。

IEEPA関税 権限逸脱判断

AP通信によると、判断は6対3で、ロバーツ長官が多数意見をまとめた。争点は、トランプ氏が「国家緊急事態」を理由に国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠として、幅広い国・地域に一律の上乗せ関税などを課した点にあった。

多数意見は、関税は実質的に輸入にかかる税であり、課税の権限は憲法上、議会にあるという整理を前面に出した。欧州メディアのEuronewsも、巨大な経済政策を大統領が単独で動かすには、議会の明確な授権が要るという「メジャー・クエスチョン・ドクトリン」が判断の軸になったと伝えている。

反対意見ではカバノー判事らが、IEEPAの文言解釈から関税も含まれ得ると主張した。最高裁の結論は、緊急権限を通商に持ち込む手法に歯止めをかけた形だ。

還付論点 代替関税模索

次に焦点となるのは、すでに徴収された分をどう扱うかである。WIREDは、企業側の還付請求が広がれば、政府に巨額の返金負担が生じ得ると報じた。最高裁は還付の具体を下級審の手続きに委ね、実務面の不確実さが残った。

政策面でも揺り戻しが起きる。AP通信などによると、トランプ氏は判断を批判しつつ、別の法律に基づく新たな関税措置を検討する姿勢を示した。ガーディアンも、政権側が別ルートで関税を再構成する可能性に触れており、対外摩擦と国内コストの綱引きは続く見通しだ。

この判断が突きつけたのは、通商政策の速さと、民主的な手続きの重さの両立である。大統領権限だけで関税を組み立てにくくなった以上、政権は議会との調整を避けて通れない。企業は負担の見通しを立てにくい局面が続き、投資や価格転嫁の判断が遅れるほど、景気の下押し要因になり得る。

参考・出典

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