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受話器を置いたばかりの高市早苗首相が、官邸の記者団の前に姿を見せた。25日午前10時から約25分間、トランプ米大統領と行った電話会談を終えた直後だった。日米同盟の強化やインド太平洋情勢、揺れる米中関係、そして台湾有事をめぐる緊張が、1本の回線の向こう側で交差していたことだけが、短い説明から伝わってきた。
日米首脳、電話で同盟強化と揺れる米中関係を確認
今回の電話会談は、トランプ大統領側の要請で実現した。25日午前10時から約25分間、両首脳は安全保障と経済を含む幅広い議題を協議し、日米同盟を一段と強化していく方針を確認したとされる。高市首相は会談後、具体的なやり取りには触れなかったものの、「日米間の緊密な連携を確認できた」とだけ強調し、詳細は伏せたままだ。
トランプ氏は、直前に行った習近平国家主席との約1時間の電話会談についても説明し、米中関係の現状を共有したとみられる。台湾情勢を巡って対立を抱える中国と、日本という主要同盟国との間で、米国がどのように距離を保つかが会話の背景にあった。高市首相によれば、大統領は自らを「極めて親しい友人」と呼び、いつでも電話してほしいと語ったという。その一方で、台湾を具体的にどう扱ったのかについては、両国とも公には語っていない。
台湾有事発言が招いた日中対立と中国の対抗措置
しかし、その裏側で日中の溝は深まっている。高市首相は7日の国会で、中国が台湾に武力侵攻した場合、日本の「存立危機事態」に該当しうるとの見解を示した。存立危機事態とは、安保法制に基づき日本が直接攻撃されていなくても集団的自衛権の行使が可能になる局面を指す。この発言に中国政府が強く反発し、日本大使の呼び出しや厳しい抗議が相次いだ。
その後、中国は日本への渡航自粛を呼びかけ、日本産水産物の輸入停止や文化交流の中止を含む一連の対抗措置を打ち出した。さらに国連には、日本が台湾海峡情勢に武力介入すれば侵略行為とみなし断固たる自衛措置を取るとする書簡を提出し、各国に日本への同調を牽制した。日本側は、発言は従来方針の範囲内だと説明しつつも、観光や貿易に及ぶ打撃を懸念し、外交ルートでの説得を続けている。
軍事面でも緊張は高まる。中国は東シナ海での巡回活動を強調し、日本は台湾に最も近い与那国島へのミサイル配備計画を進めている。トランプ氏は習氏との電話後、米中関係は「非常に強固だ」とSNSに投稿したが、米側発表は台湾問題に触れず、中国側発表との温度差もにじんだ。アジア・ソサエティー政策研究所の専門家は、中国が日本発の台湾有事発言をきっかけに、同盟国全体を巻き込んだ「全面的」な外交攻勢に転じたと分析している。
首脳同士の電話や声明が重ねられる一方で、台湾周辺の海と空では静かに緊張が積み重なっている。言葉と行動のわずかな揺れが、地域の均衡をどちらに傾けるのかは、まだ誰にも見えていない。官邸の窓の外には、普段通りの街のざわめきが広がっている。
