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米国とベネズエラの摩擦が急速に熱を帯びている。2025年12月16日、トランプ米大統領は制裁対象の石油タンカーについて、ベネズエラへの出入りを「全面的に阻止する」方針を示した。翌17日、メキシコのシェインバウム大統領とブラジルのルラ大統領は、対立をあおらず対話で収めるよう相次いで訴え、地域全体に飛び火しかねない緊張にブレーキをかけようとしている。
仲裁を求める声、前面に出るメキシコとブラジル
シェインバウム氏は17日、国連が流血を防ぐ役割を果たすべきだとして、事態の沈静化を促した。ベネズエラの政権運営への評価は脇に置き、外国の介入を避け、対話で解決するのがメキシコの基本姿勢だという。英紙The Guardianは、交渉の場としてメキシコが受け皿になり得るとの提案もあったと伝えた。
ルラ氏も同日、緊張が高まるほど言葉の選び方が地域の空気を決めるとして、武力より交渉を優先するよう米側に働きかけた考えを示した。Al Jazeeraは、ルラ氏がトランプ氏との対話に触れ、外交的な解決を求めたと報じた。ブラジルはベネズエラと国境を接し、衝突が起きれば治安や人の移動の問題が直撃する。仲介に動く動機は、理念だけではない。
「封鎖」の現実味が増すほど、行き場を失う選択肢
トランプ氏が示したのは、制裁対象のタンカーを港に入れないという経済的な締め付けにとどまらない。ANNは、米側がSNSで方針を表明し、ベネズエラ政権を「外国テロ組織」に指定したとも説明した。AP通信は、封鎖の言葉が軍の行動を伴う可能性を含み、権限や国際法の観点からも波紋を広げていると伝えた。石油輸出への依存度が高いベネズエラにとって、海上交通の制約は生命線を絞める。
これに対しマドゥロ政権は、米国の狙いは麻薬対策ではなく資源だとして強く反発している。英紙The Guardianも、カリブ海周辺での米軍展開が続くなか、カラカス側が封鎖を「威嚇」と受け止めている構図を報じた。制裁と軍事の境目が曖昧になるほど、相手に譲歩の余地を残すのは難しい。だからこそ今、中南米の首脳が繰り返す「自制」と「対話」は、衝突を止めるための最後の共通言語になりつつある。
参考・出典
- トランプ大統領 石油タンカーのベネズエラ入港阻止
- Sheinbaum urges UN to ‘prevent bloodshed’ after Trump orders Venezuela blockade
- Trump demands Venezuela pay for seized US oil assets after calling for 'blockade'
- ‘I am concerned’: Regional leaders urge calm amid US-Venezuela tensions
- Lula disse a Trump que América Latina é zona de paz
