本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。[続きを表示]ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。[私たちの取り組み]
大統領専用機の客室で、記者たちのペンが一斉に走った。エンジン音に負けじと声を張り上げたトランプ米大統領が、この日話題の中心に据えたのは日本の新しい指導者、高市早苗首相だった。25日の電話会談を振り返りながら、2人の関係は「素晴らしい」と何度も強調し、高市氏を「賢くて強い」「必ず優れた指導者になる」と持ち上げた。
個人的な信頼を前面に出した初の電話会談
電話がつながったのは2025年10月25日。台湾有事をめぐる国会答弁で高市氏の発言が注目を浴びて以降、初めての直接のやりとりだった。首相は官邸で取材に応じ、トランプ氏から「自分とは極めて親しい友人で、いつでも電話してほしい」と伝えられたと紹介し、緊張が残る安全保障論議とは対照的な親密さを印象づけた。
この電話会談では、日米同盟を一層強める方針で一致したと報じられている。高市氏は中国やインド太平洋情勢を念頭に、日本が米国にとって欠かせない存在だと訴え、自らの政権では同盟強化を外交安全保障の最優先課題に据えると伝えたという。トランプ氏もこの認識を共有すると応じ、数日後の対面の首脳会談へ向けて下地を築いた。
トランプ発言ににじむ期待と計算
トランプ氏が高市氏への期待を言葉にしたのは、この日が初めてではない。24日にはすでに記者団に対し「非常に良い評判を聞いている」と述べ、日本との関係だけでなく「彼女とも極めて良い関係を築くことになる」と語っていた。第2次政権として初のアジア歴訪の最中にいる大統領にとって、新政権との良好なムードを示すこと自体が外交成果の一部になっている。
27日の来日、28日の対面会談では、防衛費の負担や対米投資など重い議題が並ぶ見通しだ。それでもトランプ氏は機内で「素晴らしい友情」や「偉大な同盟」を繰り返し、高市氏も同盟の「新たな段階」を掲げる。空の上で交わされた称賛と信頼の言葉が、地上の交渉の場でどのような形をとるのかを見極める時が、静かに近づいている。
