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重い心不全とパーキンソン病に対する新しい治療が、国の承認に近づいた。厚生労働省は今月19日、再生医療等製品を審査する専門家部会を開き、iPS細胞を使った2つの再生医療製品について製造販売の承認可否を議論する。部会で了承され、厚労相が承認すれば、iPS細胞を用いた再生医療製品としては世界初の事例になりうる。
心不全・パーキンソン病 iPS由来2製品の承認審査
朝日新聞の報道によると、審議対象は、大阪大学発ベンチャーのクオリプスが申請している重症心不全向けの心筋シート「リハート」と、住友ファーマが申請しているパーキンソン病向けの「アムシェプリ」だ。いずれもiPS細胞から目的の細胞へ分化させ、体内での機能回復をねらう。
心筋シートは、弱った心臓の表面に貼り付け、拍動の補助や血流改善などを期待する発想である。パーキンソン病向けは、脳内で不足するドパミンに関わる神経細胞を補う方向性が軸になる。従来の薬物治療や手術で十分に症状を抑えにくい患者層に、新しい選択肢を広げる狙いがある。
日本の制度上、再生医療等製品は医薬品医療機器等法の枠組みで品質・安全性・有効性を審査する。専門家部会の評価は、承認の前段に位置づく重要な手続きで、議論の結果は薬事行政の判断に強く影響する。
安全性と有効性 長期追跡と製造管理の壁
審査では、腫瘍化の懸念や移植後の細胞のふるまいなど、細胞ならではのリスク評価が焦点になる。製造面でも、原料細胞の管理、工程のばらつき、無菌性の確保、輸送・保管条件まで含めて、医薬品並みの品質保証が欠かせない。
また、再生医療等製品では市販後データの重みが増しやすい。実際、条件・期限付き承認から本承認へ進めなかった製品もあり、専門家部会は「推定の有効性」をどこまで許容するかを、個別のデータで厳しく見てきた経緯がある。
iPS細胞の医療応用が実際の「製品」へ到達すれば、課題は研究開発から社会実装へ移る。治療の持続性を確認する長期フォロー、供給量を支える製造能力、費用負担と価格設定の整合がそろわなければ、医療現場での普及は進まない。承認審査はその入口であり、制度と産業の両方が試される局面になる。
