イスラエル軍、レバノン・ベイルート南部ダヒエで住民に退避要求

イスラエル軍がベイルート南部退避勧告 ヒズボラ拠点攻撃か

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レバノンの首都ベイルート南部郊外で、住民の大規模な退避が現実味を帯びた。3月5日、イスラエル軍は親イラン武装組織ヒズボラの拠点とされるダヒエ地区の住民に対し、直ちに地区から離れるよう求め、攻撃の拡大をにおわせた。

ダヒエ地区 全面退避呼びかけ

退避の呼びかけは、イスラエル軍のアラビア語報道官アビハイ・アドラエ氏が交流サイトに投稿した内容として伝えられた。ガーディアンによると、対象は南郊全域に及び、人口は40万〜50万人規模とされる。地域内には病院や行政機関も含まれるという。

アルジャジーラは、ブルジ・アルバラジネやハダス、ハレット・フレイク、シヤ周辺の住民に退避を促したと報じた。避難の動きは市内の交通をまひさせ、短時間で安全圏へ移ることの難しさが浮き彫りになった。

同紙によると、警告の後に南郊で大規模な空爆が起き、イスラエル側はヒズボラ関連目標を狙ったとしている。レバノン保健省の集計では、この日までの一連の攻撃で死傷者が拡大している。

強硬発言と国際法懸念 停戦枠組み揺らぐ

アルジャジーラは、イスラエルの極右政治家ベツァレル・スモトリッチ財務相が、南郊をガザの都市になぞらえて脅しをかけたと報じた。住民の退避が軍事的な必要性だけでなく、心理的な圧力としても機能しうる点に注目が集まっている。

人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは、前日の南レバノンでの広域退避要請を念頭に、即時退避の要求は戦時国際法違反のリスクを高めると警告した。昨年11月の停戦合意後も緊張がくすぶるなか、首都圏にまで退避要請が広がった意味は重い。

人口密集地での退避要請が常態化すれば、戦闘の帰結は軍事目標の破壊にとどまらず、避難先の受け入れ能力や医療の継続、治安維持にまで波及する。イスラエルとヒズボラの応酬を抑えるには、実効性のある退避路と民間人保護の手当てを前提に、停戦の再固定へ向けた外部の仲介が欠かせない。

参考・出典

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