中国の王毅外相、南米ベネズエラ外相と通話 米の単独圧力を批判

中国が米国の対ベネズエラ圧力批判 王毅外相「一方的いじめ」

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米国が南米ベネズエラへの締め付けを強める中、中国の王毅外相は2025年12月17日、同国のイバン・ヒル外相と電話で協議し、単独の圧力を「一方的ないじめ行為」と位置づけて反対し、各国が主権を守る立場を支持すると伝えた。中国外務省が同日、通話内容を発表した。

海上の「止まり方」が生活に跳ね返る

圧力の焦点は、原油の流れをどう細らせるかにある。Reutersは、トランプ米大統領が12月16日、制裁対象のタンカーがベネズエラに出入りするのを「封鎖」すると表明したと報じた。実施方法はなお不透明だが、輸出入が滞れば外貨収入が細り、物資調達やインフレに波及し得る。

同じReutersの報道は、この動きが国際法上の解釈や議会の関与を巡って論争を呼び、原油価格にも反応が出たと伝えた。海上での取り締まりが常態化すれば、船会社や保険、港湾といった周辺の事業者まで含めて「危ない取引」を避ける心理が広がり、経済の締め付けが間接的に強まる構図になる。

中国が前面に出した「主権」の言葉

この局面で中国は、政治的な後ろ盾を明確に示した。中国外務省の発表では、王氏は中ベネズエラを戦略的パートナーと位置づけ、相互の信頼と支援が関係の土台だと強調した。さらに、中国は「国際社会はベネズエラの正当な権益の防衛を理解する」との見方も示し、米国主導の圧力への距離を言葉で刻んだ。

中国が使う「単独のいじめ」という表現は、国連決議を伴わない制裁や圧力への反対を含意する。5月12日に北京で行われた会談でも、王氏が強制や圧力の中でも自立を掲げる姿勢を評価したと中国外務省は公表していた。米国の措置が長期化すれば、中国は支援姿勢を維持しつつも、取引の安全確保という実務上の課題と同時に向き合うことになる。

参考・出典

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