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2026年10月28日付のロイターは、中国のメモリー大手CXMTがAI半導体向けの高帯域幅メモリー「HBM3E」の限定生産を計画していると報じた。関係筋2人によると、規格を満たす製品の割合を示す歩留まりは約20〜30%で、SKハイニックスの約70%を大きく下回る。別の関係筋は、今後2カ月以内に限定生産を始める見通しだと説明した。
供給不足を背景に生産へ、顧客候補には2種類のサンプル
低い歩留まりでも生産を進める背景には、中国のAI半導体企業が直面する先端メモリーの調達不足がある。HBMは複数のDRAMチップを垂直に積み重ね、高速なデータ転送を可能にするメモリーだ。米国は2024年12月に一定のHBM製品に対する輸出規制を強化しており、中国企業の調達環境は厳しさを増している。
ロイターが引用した関係筋によると、中国のAI半導体企業は増産に必要な先端メモリーを十分に確保できていない。CXMTのHBM3Eは海外競合の同等製品より高コストになると見込まれるが、供給確保を優先して生産を進める考えとされる。
顧客候補へのサンプル提供はすでに進んでいる。同報道によると、CXMTは中国国内の複数のAI半導体設計企業にHBM3Eのサンプルを送付した。関係筋1人は、標準設計の製品と、歩留まり改善を狙って設計を変更した製品の2種類が提供されたと説明している。
性能面では、ロイターが引用した関係筋1人が、試験結果はSKハイニックスのHBM3Eよりも前世代のHBM3に近かったと評価した。ただし、試験条件や具体的な測定値は公表されておらず、両社製品の性能差が客観的に確定したわけではない。
The Informationは2026年8月31日、CXMTがHBM3Eの少量生産をすでに始めたと報じていた。ロイターは今回、歩留まりと今後の限定生産開始時期を新たに伝えたが、両報道が指す生産規模や段階の具体的な違いは明らかになっていない。
CXMTはロイターのコメント要請に回答せず、SKハイニックスも歩留まり推計についての照会に直ちには回答しなかった。顧客へのサンプル送付は進んでいるものの、採用決定や商用供給の本格化が確認された段階ではない。
参考・出典
- China’s CXMT to start advanced AI memory production despite poor yields, sources say
- China’s CXMT Makes Breakthrough in Advanced Memory Chips
- Newsroom – CXMT
- CXMT Announces Mass Production of 5th-Generation DRAM Technology Platform
- Commerce Strengthens Export Controls to Restrict China’s Capability to Produce Advanced Semiconductors for Military Applications
- SK hynix Begins Volume Production of the World’s First 12-Layer HBM3E
