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経済安全保障を意識した支出が、予備費でも前面に出てきた。政府は2026年1月20日の閣議で、2025年度予算の予備費から計481億円を支出することを決めた。重要鉱物、抗菌薬原薬、水産物輸出という三つの供給網を同時に下支えし、対外環境の変化に備える構図だ。
予備費481億円の内訳 重要鉱物に厚く
支出の柱は重要鉱物の安定確保で、390億円を企業の鉱山開発や製錬事業の支援に充てる。調達先が偏りやすい資源は、価格や輸出管理の影響を受けやすく、上流工程を押さえる投資が止まれば供給不安が一気に表面化する。つまり、国内の製造業全体の前提条件を守る支出だ。
重要鉱物は電池、モーター、先端部材などの基礎材料で、供給網が海外に長く伸びるほど途絶リスクが増える。経済産業省は重要鉱物の安定供給確保を政策として掲げ、計画認定を通じて供給網を強くする枠組みを整えてきた。今回の予備費は、その実行を早める意味合いが強い。
支援は「鉱山を掘る」だけでは完結しない。精鉱を金属にする製錬や中間加工までが詰まれば、資源を確保しても部材が足りない事態が起きうる。上流から加工までの一連の工程をどうつなぐかが焦点で、官の資金で民間の参画を呼び込めるかが成否を分ける。
抗菌薬と水産物 対中リスクに備える
医薬品分野では、製薬会社による抗菌薬の原薬備蓄の積み増しに71億円を計上した。原薬は完成品の前段階にある材料で、供給が細れば医療現場の選択肢が狭まる。つまり、平時のコスト最適化だけでは守り切れない領域を、備蓄で補う判断である。
水産物輸出では20億円を多角化支援に充て、中国の輸入規制が長期化していることを踏まえた。特定市場への依存が高いほど、政治・規制リスクがそのまま産地の収入や加工業の稼働率に跳ね返る。販路の分散は時間がかかる一方、着手が遅れるほど回復が難しくなる。
今回の481億円は、危機対応というより「途絶しうる前提」を政策で補強する性格が濃い。重要鉱物は国際協調と競争が同時に進む分野で、備蓄や上流投資は各国の標準手段になりつつある。予備費で機動的に打つ姿勢を示したことで、民間投資や輸出戦略の組み替えがどこまで加速するかが次の焦点となるだろう。
