欧州側が反政府弾圧に対抗 死者急増のイランへ制裁と外交強化

イラン弾圧に欧州が包囲網、EU制裁検討・英独仏伊は大使召致

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イランで続く反政府デモの弾圧が死者数の急増を伴って深刻化するなか、欧州側が外交と制裁を同時に強める局面に入った。EUは追加制裁の検討に踏み込み、英独仏伊はイラン大使を相次いで呼び出して抗議した。抗議の連鎖は、国内統治の問題が国際的な圧力へ転化しつつあることを示す。

EUが追加制裁を協議 死者数報告が政策判断を押す

ロイターによると、カラス外交安全保障上級代表は1月13日、EUとして対イラン追加制裁を協議していると述べた。イラン当局者は、約2週間続くデモで治安部隊側も含め死者が約2000人に達したとしており、規模感が欧州各国の対応を一段と硬化させた形だ。つまり、事態が「抗議行動」から「人権危機」として扱われる段階に移っている。

同じくロイターは、フォンデアライエン欧州委員長が弾圧に関与した個人を念頭に追加制裁案を迅速に提案する考えを示したとも伝えた。EUはすでに人権侵害、核開発、対ロシア支援など複線的に制裁枠組みを持つが、今回の焦点はデモ弾圧の責任主体を特定して締め上げる設計になりやすい。制裁の狙いが国家全体より「指揮命令系統」に向かうほど、欧州は政治的メッセージを強められる。

英独仏伊が大使呼び出し 相互の呼び出しで応酬も

英独仏伊の外務当局は1月13日までにそれぞれイラン大使を呼び出し、弾圧は容認できないと抗議した。英国ではクーパー外相が議会で弾圧を強く非難し、追加制裁を実行するための法整備を進める方針だとロイターが報じている。ここで重要なのは、各国の単発の抗議ではなく、主要国が同じ方向で圧力を束ねる点にある。

一方でロイターやAFP通信の報道では、イラン側も前日にテヘラン駐在の英独仏伊の外交官を呼び出し、抗議デモへの「支持」に反発したとされる。呼び出しの応酬は対話の余地を狭めやすく、追加制裁が積み上がれば核問題を含む交渉環境も悪化しかねない。欧州の次の焦点は、制裁の対象をどこまで広げるかと同時に、地域の不安定化を抑える外交回路をどれだけ維持できるかに移る。

参考・出典

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