イラン、サウジアラビアなどに米攻撃阻止を要請 米基地標的化を警告

イランがサウジ等に米攻撃阻止を要請、基地標的の警告も 緊張拡大

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反政府デモの弾圧を巡って米国の軍事介入が取り沙汰される中、イランはサウジアラビアなど米国と同盟関係にある中東諸国に対し、米国の対イラン攻撃を思いとどまらせるよう要請した。攻撃が実行されれば各国領内の米軍基地を標的にすると警告し、緊張は周辺国の安全保障に直結する局面に入っている。

周辺国への通告 抑止と巻き込みの計算

ロイター通信によると、イラン政府高官は1月14日(日本時間15日)、米同盟国のサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、トルコなどに「米国による攻撃を防ぐ」よう求め、米国がイランを攻撃した場合は当該国にある米軍基地を攻撃すると伝達したという。さらに同高官は、アッバス・アラグチ外相と米国のスティーブ・ウィトコフ特使との直接接触が停止しているとも述べ、外交の回路が細っている実態を示した。

米軍はカタールのアル・ウデイド空軍基地(中東最大級)やバーレーンの第5艦隊司令部など、地域に広く展開している。イラン国内では1979年の革命以降で最悪級とされる混乱が続き、死者数はイラン側が2000人超とし、人権団体はさらに多い数字を挙げる。つまり、周辺国の基地を名指しする通告は、米本国への直接反撃よりも“同盟網のコスト”を先に跳ね上げ、介入をためらわせる抑止の構図でもある。

米軍は一部要員退避 介入判断は不透明

米政府当局者は、緊張の高まりを受けて中東の重要拠点から一部要員を退避させているとロイターに説明した。カタール政府もアル・ウデイドでの縮小を「地域の緊張」への対応と位置づけ、AP通信は基地関係者の一部に退避が助言されたと報じた。欧州当局者が「24時間以内の介入」の可能性に言及した一方、イスラエル側当局者の見立てではトランプ米大統領は介入を決めたように見えるものの、範囲や時期は不明だという。

ホワイトハウスではトランプ氏が「弾圧は弱まりつつある」との情報を得たとして慎重姿勢も示し、イランのアラグチ外相も処刑計画を否定したとロイターは伝える。国連安全保障理事会は米国の要請で1月15日にイラン情勢を協議する予定で、政治・軍事の両面で駆け引きが同時進行している。米国が限定攻撃でも踏み切れば、報復の連鎖で湾岸の基地と航路、ひいてはエネルギー供給が同時にリスクに晒され、地域各国の危機管理と外交余地が急速に狭まる展開になり得る。

参考・出典

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