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成長分野への資金供給を官民で協議する「官民戦略投資連携フォーラム」の初会合が2026年10月29日に開かれた。時事通信によると、経済産業省は日本政策金融公庫の資金を金融機関経由で企業に融資する「ツーステップローン」を、成長投資に活用する案を説明した。AIや半導体など戦略17分野への資金供給拡大を目指すが、制度の活用拡大は検討段階にある。
日本公庫の融資制度を成長投資に活用へ
ツーステップローンは、日本政策金融公庫が元手を供給し、金融機関を通じて企業へ融資する仕組みだ。時事通信によると、経産省は、コロナ禍や災害時の危機対応などで使われてきたこの仕組みを、企業の成長投資にも広く活用したい考えを示した。
もっとも、ツーステップローンの用途は危機対応だけに限られていたわけではない。内閣府によると、経済安全保障推進法に基づき、重要物資の安定供給に取り組む認定事業者を対象とした融資制度も設けられている。今回の議論は制度そのものの新設ではなく、成長分野への資金供給を拡大するための活用策に関するものだ。
資金の供給経路に加え、融資先となる成長企業や投資案件を見いだす金融機関の役割も議題となった。時事通信によると、座長を務める片山さつき金融担当相は、民間金融機関にネットワークや目利き力を生かした案件発掘を要請した。ロイターも、片山氏が成長戦略の加速には金融が不可欠との認識を示し、投融資判断や資金供給上の課題について意見を求めたと伝えている。
官民連携による資金供給と制度面の対応
フォーラムの設置は、内閣府が2026年6月に公表した「8つの分野横断的課題への対応(主要な施策)(案)」に盛り込まれていた。同資料は、成長投資や事業再編を促すため、リスクマネーの供給を強化し、金融機関や市場の機能を高める方針を示している。
資料案には、銀行などが政府系金融機関などと共同出資する際の所要自己資本の軽減を含め、官民連携による成長資金の供給拡大策を検討することも記載されている。融資経路の活用だけでなく、金融機関が成長企業へ出資する際の制度的な条件も検討対象となっている。
ロイターによると、初会合には日本政策投資銀行などの政府系金融機関のほか、全国銀行協会や日本証券業協会などが参加した。政府と民間金融機関による協議が始まった一方、ツーステップローンを成長投資に広く活用するための具体的な制度設計や実施条件は、今回確認できた情報では確定していない。
