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中国の物流情報基盤「LOGINK」の主要な海外連携が停滞している。ロイターは2026年10月5日付の調査報道で、国際港湾コミュニティシステム協会(IPCSA)からの離脱や、日中韓の情報共有サービスの停滞を報じた。国内では、温州拠点を運営する商業法人が多数の裁判案件を抱えている。
途絶えた情報共有と、安全保障上の争点
ロイターによると、LOGINKは税関、港湾、運送事業者などの物流情報を共有する基盤で、浙江省の地方政府事業として始まり、後に中国交通運輸省の管轄へ移った。
日中韓の情報共有サービスでは関係者が定期会合を開いてきたが、中国側は「国内事情」を理由に2024年3月予定の会合を中止し、その後は開催されていないという。日本の国土交通省担当者も2026年8月、LOGINKのデータへのアクセスを1年以上前に失い、中国側と連絡が取れないとロイターに説明した。
ロイターによると、LOGINKは2024年にIPCSAを離脱した。インガ・モートン事務局長は、LOGINKは現在会員ではなく、国際データ共有プロジェクトも休止・非稼働状態にあると説明した。ポルトガルのシネス港との2017年の覚書は大きな成果につながらず、ロッテルダム港を支えるPortbaseとの2019年の覚書も予備的協議を超えなかった。
米当局などは、LOGINKが非公開の貨物情報や数量、価格、軍需輸送の把握につながる可能性を懸念してきた。一方、ロイターが取材した日韓当局によると、共有情報には船舶の入出港時刻や積み下ろし情報が含まれ、貨物の具体的内容は含まれていなかった。LOGINK担当者のLi Zhaoも2024年、米通商代表部への提出文書で、機微な商業情報の収集や世界の貨物流動を継続監視する能力はないと説明している。
温州拠点の訴訟と国内接続拡大の方針
ロイターが企業情報サービス「企査査」の記録を調べたところ、温州拠点の運営法人には2024年1月以降、少なくとも39件、請求総額約130万ドルの裁判案件があり、労働紛争や公共料金の未払いとみられる案件も含まれていた。
中国移動の現地子会社も2025年10月、サービス提供契約を巡って提訴し、裁判所は支払いを命じたが、履行されたかは分からない。2026年9月にロイター記者が温州拠点を訪れた際には、消灯した施設や無人の受付、取り外された配線などが見られた。
一方、ロイターによると、中国交通運輸省は2026年6月の政策文書で、LOGINKをより多くの国内データと接続するよう求めた。温州拠点の状態はLOGINK全体の停止を示すものではない。
海外連携の後退時期は米国の働き掛けと重なるが、ロイターは直接の原因を特定できなかった。LOGINKは電話やメールに応答せず、中国交通運輸省や欧州側の連携相手も米国の圧力が判断に影響したかどうかについて明言していない。
