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ロシア国防省は12日、同国と黒海上空でウクライナの無人機90機を一晩で撃墜したと発表した。首都モスクワ北西のトベリ市では住宅に被害が出て7人が負傷し、モスクワのシェレメチェボ空港では出発便が一時停止されるなど、市民生活や空の交通への影響が広がっている。
住宅地と空港を直撃する「遠い戦場」
ロシア国防省によれば、撃墜された無人機はロシア各地と黒海上空で確認され、その一部がモスクワ北西約181キロのトベリ市に到達した。同市では無人機1機が集合住宅に衝突し、地元当局の発表で大人と子どもを含む7人が負傷したとされる。避難や救助活動が夜通し続き、住民の一部は仮住まいへの移動を迫られている。
モスクワではソビャニン市長が、首都に向かっていた無人機8機が防空システムにより撃墜されたと説明した。ロイター通信などの報道によると、シェレメチェボ空港は攻撃の間、出発便の運航を停止し、ロシア連邦航空局は他の複数の空港でも一時的な閉鎖措置を取った。出張や帰省の予定が立たない乗客が空港ロビーに足止めされる光景は、前線から遠い都市でも戦争の影が濃くなっていることを映し出す。
ロシア本土深部への無人機攻撃、続く応酬とリスク
今回の攻撃は、ウクライナ側がロシア本土の軍事施設やインフラを狙ってドローン攻撃を繰り返す流れの一部とみられる。前日にはロシア国防省が南西部などで287機のウクライナ無人機を迎撃したと発表しており、防空網と無人機の「数の消耗戦」が常態化しつつある。いずれの数字も当事者発表に依拠しており、第三者による検証は難しい。
ウクライナの深部攻撃を受け、今年6月にはモスクワやサンクトペテルブルクの空港が一斉に運航停止に追い込まれ、3月にはモスクワ州周辺で無人機が相次いで撃墜された際に在ロシア日本国大使館が注意喚起を出した。前線から遠い都市の空が頻繁に閉ざされる状況は、ロシア市民だけでなく、ロシアと周辺国を往来する人々に長期的な不安と移動制限を強いる現実になりつつある。
