露の戦法が中東へ波及 無人機攻撃で揺らぐ米英拠点の安全
中東で続く無人機戦の脅威が、米英部隊が集まるイラク北部の拠点にも及んだ。3月11日夜の攻撃では負傷者の評価に米英で差が残る一方、英国のジョン・ヒーリー国防相は翌12日、ロシアのウクライナ侵攻で磨かれた運用がイラン側にも生かされているとの見方を示した。迎撃で被害を抑えても、後方基地が安全圏ではなくなっている現実を改めて浮かび上がらせた。
本ページでは「ドローン攻撃」をテーマとした記事を一覧で掲載しています。
中東で続く無人機戦の脅威が、米英部隊が集まるイラク北部の拠点にも及んだ。3月11日夜の攻撃では負傷者の評価に米英で差が残る一方、英国のジョン・ヒーリー国防相は翌12日、ロシアのウクライナ侵攻で磨かれた運用がイラン側にも生かされているとの見方を示した。迎撃で被害を抑えても、後方基地が安全圏ではなくなっている現実を改めて浮かび上がらせた。
ウクライナ第2の都市ハルキウで3月11日、民間企業がロシアのドローン攻撃を受け、地元当局は2人が死亡、5人が負傷したと発表した。負傷者はいずれも重体で、現場では火災も発生した。前線から離れた都市機能や事業活動の拠点まで継続的に狙われている実態が、あらためて浮き彫りになった。
アラブ首長国連邦の石油・石化供給網の中核であるアブダビのルワイス製油所が3月10日、ドローン攻撃で工業団地内の施設に火災が起きたのを受け、操業を停止した。製油能力は日量92万2000バレルに達し、中東有数の単一拠点製油所だけに、停止の長期化は燃料や石化原料の供給に波及しかねない。
クウェート市中心部の政府系高層庁舎が3月8日早朝、ドローン攻撃を受けて炎上し、地域の軍事的緊張が民生インフラと行政機能にまで及んでいる実態が改めて浮き彫りになった。クウェート軍は同日、首都圏を含む国内上空に侵入した複数のミサイルと無人機を探知し、一部を迎撃したと発表したが、少なくとも1機が政府庁舎に到達した。
中東の軍事衝突が湾岸の主要産油・物流拠点をさらに巻き込み始めた。クウェート、サウジアラビア、UAE、カタールは3月8日までに、ミサイルやドローンによる攻撃を受けたと相次ぎ公表した。空港や首都圏、防空網の周辺が標的となり、これまで比較的抑制的だった湾岸諸国も、民間インフラとエネルギー供給を守る対応を迫られている。交戦主体が米軍関連施設を意識していても、実際の被害と緊張は各国の経済中枢へ広がっている。
地中海中央部の航路で、爆発と火災に見舞われたロシア船籍の液化天然ガス輸送船が沈み、ロシア政府はウクライナの無人機による攻撃が原因だと主張している。プーチン大統領は「テロ行為」と位置づけ、強く反発した。
英空軍の拠点が置かれるキプロスで、防空支援の動きが一気に広がっている。3日、キプロス通信社は、島内の英軍基地がドローン攻撃を受けたのを受け、フランスが対ミサイル・対ドローンの装備をキプロスへ送り込む計画だと伝えた。
地中海東部で英軍が運用する拠点が、域外からの攻撃にさらされた。キプロス南部の英空軍アクロティリ基地は3月2日未明、ドローンによる攻撃を受けた。英国防省とキプロス政府は同日、被害は限定的で、死傷者はいないと説明した。発信元を含む詳細は確認が続いている。
サウジアラビアの首都リヤドで、米国の在外公館を狙ったとみられる無人機攻撃が報じられ、米国の対応に注目が集まっている。トランプ大統領は2日のインタビューで、在リヤド米国大使館への攻撃と、対イラン軍事作戦で米兵が死亡したことを踏まえた報復措置について、近く具体的な内容を明らかにする考えを示した。
レバノンの首都ベイルート南郊では3月2日未明、爆発が十数回起き、住民が暗い道路を車や徒歩で逃げる事態となった。ロイターによると、引き金はヒズボラがイスラエル側へミサイルとドローンを放ったことで、イスラエル軍は同日、南郊ダヒエなどを標的に攻撃を強めた。
中東をにらむ英軍の海外拠点が、直接の攻撃対象になった可能性が出ている。キプロス南部にある英空軍アクロティリ基地で、1日深夜(日本時間2日朝)に無人機が関与したとみられる事案が起き、軽微な損傷が出たとの情報が流れた。死傷者は確認されていない。
停戦合意が続くはずのガザで、26日にドローン攻撃による死者が出た。ガザの保健省は、南部ハンユニスの警察検問所と、中部ブレイジ難民キャンプ北西のアブ・フジャイル地区が攻撃を受け、パレスチナ人5人が死亡、数人が重軽傷を負ったと明らかにした。ロイターが報じた。
黒海沿岸のロシア南部では17日、港湾周辺で火災が相次いだ。クラスノダール地方のタマン港では石油貯蔵タンクなどが損傷し、地元当局は負傷者も出たとしている。これに対しウクライナ保安局(SBU)は同日、タマン港の石油ターミナルと、ウラル山脈に近いペルミ地方の化学工場を夜間にドローン攻撃したと発表した。
無人機の波状攻撃が、ウクライナ東部と南部の市民生活を直撃した。現地時間8日夜から9日未明(日本時間9日朝)にかけ、ロシア軍のドローン攻撃で少なくとも3人が死亡し、子どもを含む複数の負傷者が出た。冬場の電力・交通網にまで被害が及ぶ恐れがあり、前線から離れた都市も安全地帯ではなくなっている。
ウクライナ東部ドニプロペトロウスク州で1日、鉱山労働者らを乗せた通勤バスがロシアのドローン攻撃を受け、少なくとも12人が死亡した。勤務シフトを終えた帰路だったとされ、民間人を狙った攻撃だとの批判が強まっている。数時間前にはゼレンスキー大統領が、4、5両日にロシア、米国を交えた和平協議を行うと表明したばかりだった。
ウクライナ東部ハルキウ州で1月27日夜(日本時間28日)、運行中の旅客列車がロシア軍のドローン攻撃を受け、少なくとも5人が死亡した。前線外の民間交通を狙う攻撃が現実化し、避難・移動の基盤そのものが脅かされている。
黒海で2026年1月13日、ロシア南部ノボロシースク沖の原油積み出し拠点に向かっていた石油タンカー2隻がドローン攻撃を受けた。攻撃元について当局は公式な説明をしておらず、詳細は明らかにされていない。標的となったルートはカザフスタン産原油の輸出を支える要衝で、海上輸送のリスクが改めて浮き彫りになっている。
ウクライナの首都キーウで2026年1月9日未明、ロシアの無人機(ドローン)攻撃があり、当局者は少なくとも2人が死亡したと明らかにした。集合住宅や商業施設などで火災が相次ぎ、水の供給にも影響が出たとの情報がある。被害の全体像はなお更新が続いている。
南米ベネズエラの首都カラカスで1月5日夜、大統領府ミラフローレス宮殿付近で発砲があったとの目撃者情報が出た。正体不明のドローン(無人機)が宮殿上空を飛行し、治安部隊が午後8時ごろに対応したという。数時間前には、米軍の作戦で拘束され米国へ移送されたニコラス・マドゥロ氏の後任として、副大統領のデルシー・ロドリゲス氏が暫定大統領に就任したばかりだった。
ウクライナ軍参謀本部は2025年12月28日夜から29日未明にかけ、ロシア中部サマラ州シズラン市のシズラン製油所を無人機(ドローン)で攻撃し、火災が発生したと発表した。同製油所への攻撃を主張するのは12月5日に続き今月2度目で、被害の程度は現在確認中だとしている。