本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。[続きを表示]ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。[私たちの取り組み]
中国の王毅外相（共産党政治局員）は8日、北京でドイツのワーデフール外相と会談し、高市早苗首相の「台湾有事」発言を取り上げて日本を厳しく批判し、「一つの中国」原則を中独関係の土台だと強調した。日本の発言が欧州との外交の場でどう位置付けられるのかが問われている。
歴史認識と台湾問題、日本の発言が映す重さ
中国外務省の公表によると、王氏は会談で、高市首相ら日本の指導層が台湾情勢について行っている発言は誤りであり、重大な悪影響を招いていると主張した。そのうえで、ドイツは過去の加害の歴史を深く反省してきたが、日本は戦後およそ80年を経た今も侵略の歴史と真剣に向き合っていないと述べ、両国の差を強調した。台湾有事を語る日本の姿勢を「歴史認識」と重ねて批判した格好だ。
背景には、高市首相が国会で、中国が台湾に武力を行使し日本の存立が脅かされる事態になれば、日本が軍事的に関与する可能性に言及したことがある。通信社各社の報道では、中国側は台湾を自国の一部と位置付ける「一つの中国」原則を根本的な利益と捉えており、王氏は今回の会談でも、この原則が中独関係の重要な政治的土台だと訴えたうえで、ドイツに対し台湾独立を否定する立場を求めたとされる。
欧州を巻き込む中国の対日・対台湾外交
王氏が欧州の要人に対し、日本の台湾関連発言と歴史問題を組み合わせて訴える動きは続いている。ブルームバーグなどによれば、3日にはフランスのバロ外相との会談でも高市首相の国会答弁を念頭に日本の姿勢を批判し、中国の「正当な立場」への理解と支持、そして「台湾独立」への明確な反対を求めたとされる。欧州主要国との対話の場を通じ、日本の発言を国際社会に問題提起する狙いがにじむ。
今回の会談で、ワーデフール外相は日本への直接の言及を避け、「ドイツは一つの中国政策を堅持する」とだけ応じたと報じられている。日本の首相発言は欧州外交の場でもすぐに取り上げられる一方、欧州側は東京と北京の対立に距離を保ちつつ中国との対話を続けたいとの思惑も抱える。台湾をめぐる日本の言葉が外交全体の重みを増しているとの見方が出ている。
参考・出典
- 中国外相 独外相と会談で日本批判 「戦後80年経っても徹底的に反省していない」
- 「８０年たっても反省してない」 中国外相がドイツと対比し日本批判│@T COM(アットティーコム)ニュース
- China's foreign minister urges trust, emphasises 'one-China principle' in meeting with German counterpart
- Chinese FM calls on China, Germany to shoulder responsibilities as major countries for more stable bilateral policy framework – People's Daily Online
- 中国の王毅外相、台湾・日本問題でフランスの支持求める
