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先進7カ国(G7)が、チリやオーストラリアなど資源国とともに、2026年1月中旬に米首都ワシントンで財務相会合を開く方向で調整している。共同通信が2025年12月25日に報じた。中国が強い影響力を持つレアアースなど重要鉱物で、対中依存を下げる供給網づくりを改めて確認する構えだ。日本は片山さつき財務相が参加を検討している。
調達の現場で増える「二重のコスト」
重要鉱物は、EVや半導体などに使う金属や素材の総称で、レアアースはその一群だ。供給網を「中国以外にも広げる」方針は、調達先を増やして途絶の衝撃を和らげる一方、現場には二重のコストを持ち込む。価格だけでなく、品質のばらつき、輸送、在庫、監査まで含めて見積りを組み直す必要が出る。
不確実さの源は、純粋な需給だけではない。AP通信は、中国がレアアース産業の管理を強める暫定規制を打ち出し、採掘や加工の枠(クオータ)や報告義務を通じて統制を深める流れを伝えた。輸出管理の運用次第で、部品の納期が数週間ずれるだけでも、生産計画は連鎖的に崩れる。だからこそ企業側は、割高でも「代替が効くルート」を買う発想に傾きやすい。
財務相が集まる理由、資金とルールで後押し
今回の枠組みが財務相会合で動くのは、鉱山や精錬所の整備に「資金の道筋」が要るからだ。カナダ政府は、2025年12月8日のG7財務相のオンライン会合で、輸出管理を含む非市場的な政策が供給網に与える影響を議論したと明らかにしている。Reutersも同日、輸出管理が価格変動を大きくし得る点が共有されたと伝えた。供給を増やすだけでなく、値崩れ局面でも投資が止まらない仕組みづくりが論点になる。
手掛かりは、2025年6月17日にまとめられた「G7重要鉱物行動計画」にある。透明性や多様化、持続可能な採掘といった基準を掲げ、官民の資金を動員して供給網を太くする構想だ。もっとも、鉱山開発は年単位で、環境規制や地域合意も欠かせない。世界の生産統計を整理する米地質調査所(USGS)の資料が示すように、国や工程の偏りは一朝一夕に解けない。だからこそワシントン会合は、資源国と「同じ地図」を共有し、次の一手を具体化できるかが問われる。
参考・出典
- G7 Finance Ministers call for responsible production and supply of critical minerals
- G7 finance ministers discussed export controls and critical minerals in call, Canada says | Reuters
- Mineral commodity summaries 2025 | U.S. Geological Survey
- What to know about China's new regulations on rare earths | AP News
