京セラと東北大学、光アイソレータをシリコン光回路に直接形成 戻り光を約20分の1に低減

京セラと東北大学、光アイソレータをシリコン光回路に直接形成 戻り光を約20分の1に低減

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京セラは2026年9月10日、東北大学電気通信研究所と共同で、光源へ戻る反射光を抑えて通信を安定させる部品「光アイソレータ」を、シリコン光回路上に直接形成する技術を開発したと発表した。レーザーで必要な箇所だけを加熱し、試作デバイスで戻り光を約20分の1に低減した。

必要な領域だけを加熱し、周辺回路への影響を抑制

光アイソレータに使う磁気光学ガーネットは、機能を持たせるために約600℃以上の熱処理が必要とされる。従来の炉でチップ全体を加熱する方法では、電極や配線など他の素子にも熱による悪影響を及ぼすおそれがあることが課題だった。

今回開発したのは、レーザーで局所的に熱処理する「レーザーアニール」を用いる方式だ。約700マイクロメートル四方の光アイソレータ回路領域に近赤外レーザーを照射し、磁気光学ガーネットを結晶化させる。必要な箇所だけを加熱することで、周辺の光回路や金属電極への熱的影響を減らす。

京セラによると、レーザーアニールを用いてシリコン光回路上に光アイソレータを集積する技術としては、2026年7月時点の同社調べで世界初という。

試作デバイスで動作を実証、実用化へ性能と生産性を改善

試作デバイスは、光通信に使われる波長域で光アイソレータとして動作した。戻り光を抑える性能を示すアイソレーション比は13.6dBで、京セラは戻り光を約20分の1に低減したとしている。成果をまとめた論文は2026年9月3日にIEEE Accessに掲載された。

両者は実用化に向け、さらなる低損失化、高効率化、量産時の生産性向上を進める方針。現時点では試作デバイスでの動作実証までで、実用化や量産の時期は示していない。

参考・出典

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