ウクライナの衛星通信制限、米監察官室は調査せず 空軍・宇宙軍の契約所管を理由に

ウクライナの衛星通信制限、米監察官室は調査せず 空軍・宇宙軍の契約所管を理由に

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米国防総省監察官室は、ウクライナ向け衛星通信サービス「スターリンク」と「スターシールド」の制限を巡り、超党派の上院議員が求めた独立調査を見送った。契約を所管する空軍・宇宙軍での対応が適切と説明した。AP通信とABC Newsが2026年10月28〜29日に報じた。

契約所管の軍側への照会を勧告

ABC Newsによると、監察官室は通信の支障を契約上の問題として扱った。米軍のSpaceXとのスターリンク契約は空軍と宇宙軍が所管しており、両軍への照会が適切だと説明したという。当初は政策担当国防次官側への照会を提案したが、同部局から契約所管側が適切との説明を受けた。

調査を求めたのは、ジーン・シャヒーン、トム・ティリス両氏ら上院議員9人。10月15日付の上院外交委員会民主党側の発表に掲載された書簡では、米政府当局者が制限を指示・承認したり、事前に把握したりしていたか、SpaceXが独自に制限したか、契約に沿った対応だったかを調べるよう求めていた。

議員側の問題意識は衛星通信の制限だけにとどまらない。要請は情報共有や脅威警報の支障との関連、米要員への危険、事前通知の有無にも及ぶ。一方、書簡は原因が不明だと明記しており、誰が制限を指示したかや、各支障の因果関係を確定したものではない。

通信制限について、Ars Technicaは、ウクライナ軍のドローンが時速約161キロメートルを超えると衛星通信が切断されるとウクライナ側が説明していたと報じた。制限は約10日間続いたという。ウクライナ国防省は10月24日、スターリンクとスターシールドの通信が復旧し、時速400キロメートルを超える移動速度でも安定接続できると発表した。

制限を巡る当事者の説明には食い違いもある。AP通信によると、マスク氏は民生用スターリンクについてウクライナ側の利用規約違反を主張したが、ウクライナ当局者は否定した。また、同氏は軍用スターシールドの変更は米政府が管理すると主張し、トランプ大統領は制限を命じたことを否定した。

ABC Newsによると、監察官室の報道官は、新たな情報が出れば調査を再検討する可能性を示している。シャヒーン議員は引き続き独立した検証を求めている。一方、リチャード・ブルーメンソール上院議員は10月22日、SpaceXと米政府の通信サービス運用を巡り、上院の調査小委員会が別途調査を開始したと発表した。

参考・出典

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