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トランプ米政権は2026年10月9日(現地時間)、国際刑事裁判所(ICC)そのものを制裁対象に指定した。赤根智子所長ら幹部個人への制裁から、裁判所本体へ対象を拡大した。高市首相は9日夜、日本の立場と相容れないとして深い懸念を表明。ICCは制裁を拒絶し、職務を続ける方針を示した。
裁判所本体を指定、一定の活動には一般許可
米財務省外国資産管理室(OFAC)は9日、ICCを制裁対象者などを掲載するSDNリストに追加した。今回の指定により、米国の金融システムや企業との取引に制約が及び、ICCの運営に影響するおそれがある。
米政権は、ICCが米国とイスラエルを不当に標的にしていると非難している。ルビオ米国務長官は、ICCとの取引を禁止し、資金源を断つことで対米活動能力を低下させる意向を表明した。
一方、OFACは同日、一般許可13〜16を発行した。ICCの運営維持に関わる一定の取引を180日間認めるほか、通信や企業向けソフトウェア、年金支払いなどに関する例外措置を設けた。クラウドを含む一定のIT関連サービスも許可対象となる。
ICCにサービスを提供する企業にも取引制限の影響が及ぶ可能性があるが、制裁によってすべての取引が直ちに禁止されるわけではない。
日本は支援継続の方針、ICC所長は任務継続を表明
高市首相は9日夜、Xで米国の措置への深い懸念を表明し、日本が国際社会における法の支配を重視し、ICCを支持する立場を改めて示した。
外務省が公表した9日付のメッセージで、茂木敏充外相はICCへの必要な支援を続ける方針を表明した。一方、ICC自身が抱える課題への対処と適正な運営も重要だと指摘。ルビオ長官と意見交換したことを明らかにし、米国への働きかけや赤根所長、関係国との意思疎通を続けるとしている。
外務省は10日、日本、カナダ、デンマーク、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、英国の8カ国外相による共同声明の発出を公表した。声明は米国の制裁に強く反対し、ICCの独立性と公平性への揺るぎない支持を表明している。
ICCも9日(現地時間)、制裁を国際法秩序に対する攻撃だとして拒絶した。赤根所長は独立性と公平性を維持し、法と証拠に基づいて任務を続ける決意を示すとともに、締約国に具体的な支援を求めた。
参考・出典
- US hits International Criminal Court with sweeping new sanctions | AP News
- Japan slams Russian request for Netherlands to extradite ICC staff | AP News
- 国際刑事裁判所(ICC)への制裁(外務大臣メッセージ)|外務省
- トランプ米政権、ICCを制裁対象に指定-高市首相「深く懸念」 | TBS CROSS DIG with Bloomberg
- FACT SHEET: Imposing Sanctions on the International Criminal Court | State Dept. Press | Forth
