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日本政府が、重要情報システムや重要インフラの脆弱性点検に使う高性能AIモデルへのアクセス拡大を、米国のAI開発企業に働きかけている。ビジネス+ITが2026年10月31日に報じ、対象企業としてOpenAIとAnthropicを挙げた。政府は10月26日、高性能AIによる政府システムの脆弱性チェックを前倒しする方針も示している。
米AI企業との連携を模索、政府は点検前倒しを指示
ビジネス+ITによると、政府が米AI企業に提供拡大を求めているのは、システムに潜む脆弱性を探す事前点検に活用するためだ。政府自身の重要情報システムに加え、金融、エネルギー、通信などの重要インフラへの活用も想定しているという。
一方、政府は10月26日のサイバーセキュリティに関する関係閣僚会議で、高性能AIの活用を含む防御強化策を示していた。高市首相は、情報処理推進機構(IPA)の知見や人材を生かした模擬的な攻撃テストと、政府の情報システムに対する高性能AIを用いた脆弱性チェックを前倒しするよう指示した。政府システムの点検では、AIセーフティ・インスティテュート(AISI)の知見も活用する。
政府は11月第1週をめどにサイバーセキュリティの緊急対策パッケージを取りまとめる方針だ。ビジネス+ITは、このパッケージに米AI開発事業者との連携強化を盛り込む方針とも伝えている。
AI悪用の実態は分析段階、被害件数の推移も注視
サイバー攻撃へのAIの利用についても、政府は実態把握を進めている。古川デジタル相は10月20日の記者会見で、国家サイバー統括室が関係省庁からの情報収集に加え、被害企業への直接のヒアリングを行っていると説明した。
政府は、専門機関によるAI利用の痕跡に関する分析結果も踏まえ、AIの悪用可能性や具体的な利用状況、各事案の背景と相互の関連性を調べている。ただし、この説明は政府が個別の攻撃でのAI利用を確定したものではない。
被害件数について古川氏は10月2日の会見で、不正目的が疑われる漏えい等の年度別件数は必ずしも増加傾向にないとの認識を示していた。一方で、件数自体は多数あるとして、今後の動向を注視する必要があると述べている。
