糸口探る電話外交　米中、タイ・カンボジア巡り動く

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2025.12.19

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タイとカンボジアの国境衝突を巡り、米中がそれぞれ「電話外交」を強めている。米国務省によればルビオ国務長官は12月19日、タイのシーハサック外相に連絡し、情勢沈静化と停戦への復帰を求めた。中国側も12月18日、王毅外相が両国外相と相次いで協議した。22日にクアラルンプールで特別ASEAN外相会合を控え、停戦の糸口をどこで作れるかが焦点だ。

停戦を促す米中、しかし当事者の「合意の形」が見えない

Reutersは、今回の戦闘が7月の停戦が崩れた後に12月8日ごろ再燃し、死者は約60人、避難民は50万人超に膨らんでいると伝えた。前線の被害が積み上がるほど、外からの「止めよう」という圧力は強くなる。米国務省は、ルビオ氏が19日にタイ側へ懸念を改めて示し、停戦協定へ戻るよう促したとしている。

一方、中国政府系サイトgov.cnは新華社報道として、王毅氏が18日にカンボジアのプラック・ソコン副首相兼外相、タイのシーハサック外相とそれぞれ電話会談し、双方が緊張緩和と停戦への意思を示したと伝えた。ただ、Reutersによるとカンボジア側は米中の働きかけに明確な反応を示しておらず、停戦の「入口」で条件闘争が続く構図が透ける。

特別ASEAN外相会合は12月22日、焦点は監視と実効性

出口を探る舞台として注目されるのが、12月22日にマレーシアで開かれる特別ASEAN外相会合だ。マレーシア外務省（Wisma Putra）は、当初12月16日予定だった会合をタイ側の要請で22日に延期すると公表した。The Starも、両国が出席に同意したとするアンワル首相の説明を報じている。特別会合は、加盟国の外相が緊急課題を協議する枠組みで、今回は停戦の実務設計が問われる。

ただし、会合を「停戦の場」に変えるには、当事者が受け入れられる条件のすり合わせが要る。The Nation Thailandは、タイ外務省が会合で立場を説明する考えを示し、(1)カンボジアが先に停戦を宣言すること、(2)継続的で監視のある停戦であること、(3)地雷除去での協力、という3点を軸にすると伝えた。停戦を一度“結ぶ”だけではなく“守る”仕組みまで詰められるかが、ASEANの調停力そのものを試す。

停戦を促す米中、しかし当事者の「合意の形」が見えない

特別ASEAN外相会合は12月22日、焦点は監視と実効性

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