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IOMは2026年7月28日(現地時間)、ジュネーブで記者会見し、アジアの詐欺拠点でオンライン詐欺への加担を強いられる人が急増していると警告した。被害者の出身地は80を超える国・地域に及ぶという。
SNSの偽求人、到着後に旅券を没収
IOMによると、被害者は主にSNS上の偽求人を通じて海外就労を持ちかけられる。現地に到着すると施設に拘束され、旅券などの身分証明書を没収されたうえ、暴力や脅迫、債務拘束によってオンライン詐欺への加担を強いられる。
犯罪ネットワークはアジアを主要拠点としながら、SNSを使って勧誘対象を世界へ広げている。偽求人で誘い込まれた人が犯罪を強制され、その詐欺で別の人から金銭をだまし取るという二重の被害が生じる。エイミー・ポープ事務局長によると、一部の被害者は性的虐待や独房監禁も受けている。
2022~2025年に3500人超を支援
APによると、IOMは2022~2025年に「強制的な犯罪行為」の被害者3500人超を支援した。ポープ氏は、詐欺への加担を目的に人身取引された人々の出身地が80を超える国・地域に広がっていると説明した。
国際刑事警察機構(ICPO=INTERPOL)も2025年6月、偽求人で勧誘された被害者が施設に拘束され、オンライン詐欺を強いられる手口を確認したと公表した。本人の意思に反して拘束された人が、債務拘束や暴行、性的搾取、拷問、レイプなどの被害を受けることがあるとしている。
詐欺被害額は最大1141億ドルとの推計
INTERPOLが2025年3月時点で分析した被害者の出身国は66カ国だった。IOMの「80を超える国・地域」とは集計主体と時点が異なるため、単純な増加数を示す統計ではない。
UNODCは、東アジア、東南アジア、豪州、ニュージーランドにおける2025年の詐欺被害額を883億~1141億ドルと推計した。この金額は詐欺による被害額であり、人身取引の被害者数や犯罪組織の収益を示すものではない。
