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前米国土安全保障長官のクリスティ・ノーム氏は、米東部時間16日に公開されたFOX Businessの番組出演で、中国籍者の米国への不法入国について、第三国経由で移動や書類が手配される「旅行代理店のような」組織的仕組みがあると述べた。単なる個別の越境ではなく、ラテンアメリカ側で受け入れや移動手段まで整えられた計画的流入だという見立てを示した形だ。
第三国で書類と移動手段を用意
ノーム氏はFOX Businessの番組「Mornings with Maria」で、ラテンアメリカや南米の国々から聞いた話として、中国関連のオペレーションとされるものが現地に設けられ、中国籍者を飛行機で受け入れたうえで、書類やバックパックを渡し、バスで米南部国境へ向かわせていたと説明した。
同氏は、流入者は同年代の若い人が中心で、主に男性、一部に女性がいると述べ、「かなり組織的な試み」だと評した。比喩として使った「旅行代理店のような」という表現は、航空移動、現地での受け渡し、陸路輸送までが一連の行程として組まれているとの認識を示すものだ。
ノーム氏は国土安全保障省(DHS)長官を務めた人物で、FOX系メディアは現在の肩書を「Shield of the Americas」の特使としている。同メディアは、2023年後半以降、米南部国境で中国籍者に関する遭遇件数が2万2000件を超えたとの見方も紹介している。
国家関与の断定には至らず
ノーム氏は、中国政府との公式なつながりは確認していないと断ったうえで、中国企業や中国共産党に結び付く主体の関与に言及し、別の論点としてカルテルやフェンタニル原料の流れにも触れた。ただ、移民流入の手配と麻薬流通を同一の事実として結び付けるには慎重な整理が必要だ。
発言で示されたのは、関与主体の実名や具体的な国名、規模、公開された捜査資料ではなく、前DHS長官としてのノーム氏の認識と問題提起である。今回の発言は、中国籍者の不法入国をめぐり、組織的支援の疑いを公に提起したものと位置付けられる。
