xAIのGrok政府向けモデル、対イラン攻撃支援が法廷書面で判明 2000標的への弾薬投入に関与

xAIのGrok政府向けモデル、対イラン攻撃支援が法廷書面で判明 2000標的への弾薬投入に関与

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米司法省が公表した提出書面で、xAIの政府向けAI「Grok Gov Model」が米戦争省のMaven Smart Systemsを通じ、対イラン攻撃に関わる「壮絶な怒り作戦」で使われていたことが明らかになった。発端は、ミシシッピ州のxAI施設を巡る環境訴訟への政府介入だった。

環境訴訟で前面に出た国防上の必要性

米司法省は6月15日、ミシシッピ州サウスヘイブンにあるxAI施設を巡る市民訴訟に介入し、訴えの却下を求める申し立てを行った。16日に公表した内容では、訴訟はxAIと子会社MZX Tech LLCに対し、クリーンエア法上の許認可違反を主張するものだと説明している。クリーンエア法は、大気汚染を抑えるために工場や発電設備などの排出管理を定める米連邦法である。

司法省は、問題の施設を新たなAIモデルを訓練・開発する拠点と位置づけ、米経済と米戦争省(Department of War)にとって重要だと主張した。原告側の請求が認められれば、エネルギー緊急時に重要な電力供給が止まり、国防目的でのAI利用を妨げるとしている。ミシシッピ州当局は、この施設について許可は不要と判断していたとも説明している。

提出書面では、米戦争省の最高デジタル・AI責任者であるキャメロン・スタンリー氏が、Grokの継続的な稼働と利用可能性は国家安全保障上きわめて重要だと説明した。書面は、Grok Gov Modelについて、同省のMaven Smart Systemsを通じ、壮絶な怒り作戦で96時間に2000超の弾薬を2000の標的に展開することを可能にしたと記している。あわせて、武力紛争など国家安全保障上の緊急時には、Grok Gov Modelへの推論需要が直ちに大幅に増える可能性があるとも述べた。

軍事利用の実態が法廷書面から表面化

今回の訴訟の直接の争点は、xAI施設の電源設備と大気汚染規制への対応であり、対イラン攻撃の適法性そのものではない。それでも、環境訴訟への政府介入を説明する書面を通じ、Grokの政府向けモデルと実際の軍事運用との接点が具体的に示された意味は大きい。

ただし、Grokが攻撃を実行したり、単独で標的を選定したりしたわけではない。確認できるのは、Grok Gov ModelがMaven Smart Systemsを通じ、「壮絶な怒り作戦」の支援に使われたという範囲である。対イラン攻撃との関係は米主要紙などが報じているが、Grokが個別の標的判断にどこまで関与したかや、人間による承認の具体的な流れは明らかにされていない。

一般消費者向けのGrokと、米政府向けに開発された「Grok Gov Models」は区別して見る必要がある。今回の介入は、生成AIを支えるデータセンターや電力インフラを巡る法廷闘争が、環境規制だけでなく国家安全保障の議論と直結し始めたことを示している。

参考・出典

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