商船三井ら4者、米REGENT Craftの電動シーグライダー認証へ

REGENTの電動シーグライダー、日本での船体認証と運航許可取得へ4者が枠組みを整備

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商船三井、日本航空、ロイド船級協会、米REGENT Craftの4者は6月10日、完全電動シーグライダーの日本実装に向け、船体認証と運航許可の取得プロセスを共同開発する合意書を締結した。船級協会と連携する取り組みとして日本初の事例で、導入決定ではなく商用運航に必要な制度上の道筋を整える動きだ。

「空飛ぶ船」の実装へ、認証の道筋づくり

対象となるシーグライダーは、水面近くを航行する完全電動のハイドロフォイル式翼地面効果船である。一般には「空飛ぶ船」と表現されることもあるが、今回の焦点は航空機として単純に扱うことではなく、水上を起点に運用する海事モビリティとして、船体認証や運航許可をどう取得するかにある。

ロイド船級協会は2024年5月、REGENTの完全電動シーグライダー向けに認証と助言サービスを提供すると発表している。国際的な旗国当局向けの認証支援に加え、米沿岸警備隊を通じた海事認証プロセスへの助言を担うとしており、今回の日本向けプロジェクトでも制度設計面で重要な役割を果たす。

シーグライダーは、地面効果を活用して海面上から数メートルほどの高さを飛行する地面効果翼船で、最大時速300kmの速力性能と高いエネルギー効率、ゼロエミッション運航をうたう次世代モビリティだ。離島航路や沿岸部の移動手段として期待される一方、実際に旅客を乗せて運航するには、安全性を確認する認証と、国内での運航を認める許認可の整理が欠かせない。

日本実装へ出資・運航検討・認証支援を束ねる

JALは2023年10月、REGENTと日本でのシーグライダー運航の検討に関する提携を始めていた。商船三井側でも、100%グループ会社のMOL Switch LLCを通じたREGENTへの出資を2024年6月に案内している。今回の合意は、こうした運航検討、出資、認証支援の流れを、日本での社会実装に向けた4者協働の枠組みとして束ねるものだ。

今回の合意は、具体的な就航決定や路線発表ではない。一方で商船三井は、本プロジェクトを通じて関係省庁との連携を強め、2030年頃の日本での商用化に向けた取り組みを進めるとしている。新しい移動手段を社会に入れるには、機体そのものの性能だけでなく、誰が安全を確認し、どの手続きで運航を認めるのかというルールづくりが不可欠になる。

参考・出典

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