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アフガニスタンのタリバン暫定政権のザビフラ・ムジャヒド報道官は6月10日、パキスタン軍機がアフガニスタン東部の3州を空爆し、少なくとも13人が死亡したと明らかにした。死者には子ども11人が含まれるという。AP通信は、約1カ月続いていた小康状態が終わったと伝えており、春先に激化したアフガニスタン・パキスタン間の越境紛争が再び緊張局面に入った形だ。
東部3州での民家被害
空爆の対象として示されたのは、クナル、ホスト、パクティカの3州である。タリバン暫定政権側は、民家が被害を受け、死者13人のほか少なくとも14人が負傷したとしている。死者の内訳は子ども11人、女性1人、高齢男性1人とされ、アフガニスタン側は民間人被害と領空侵犯を強く訴えている。
一方、パキスタン外務省は2月27日、アフガニスタン側からの攻撃や越境テロへの自衛措置として、アフガニスタン国内で「精密作戦」を実施したと発表していた。パキスタン側は、アフガニスタン領内の武装勢力や支援拠点を狙った作戦だと説明してきたが、民間人被害が生じれば、国境を越えた主権侵害と人道被害の問題に直結する。
パキスタン側では3月18日に対アフガニスタン作戦「Operation Ghazab Lil-Haq」の期限付き一時停止が打ち出されたが、5月時点でも外務省報道官は、アフガニスタン側からの越境攻撃や浸透の試みが続いているとの立場を示していた。今回の空爆についても、パキスタン側はTTP関連の隠れ家や支援インフラを標的にしたと説明し、武装勢力26人を殺害し、4標的を破壊したと主張している。
春先の大規模衝突から続く緊張
国連アフガニスタン支援団(UNAMA)は、1月1日から3月31日までのアフガニスタン国内の越境武力衝突で、民間人372人が死亡し、397人が負傷したと記録している。さらに3月3日付の声明では、2月26日夜から3月2日にかけて少なくとも146人の民間人死傷者が出たとして、戦闘停止と民間人保護を求めた。
今回の空爆をめぐっては、武装勢力対策を掲げるパキスタン側と、民間人被害を訴えるアフガニスタン側の主張が食い違っている。アフガニスタン外務省は、領空侵犯と民家への爆撃に抗議するため、駐カブールのパキスタン代理大使を呼び出した。死傷者数や標的地点の性格には独立した検証が必要で、追加攻撃や報復の有無が国境地帯の緊張を左右する。
参考・出典
- Deadly Pakistani airstrikes in Afghanistan end a month of calm
- Afghanistan says Pakistan air raids killed 13 people, including children | Conflict News | Al Jazeera
- UNAMA urges halt in Afghanistan-Pakistan clashes, warns of increasing civilian casualties and humanitarian impacts
- Cross-border civilian casualties (PDF)
- Pakistan’s Actions in Self-Defence against Terrorist Attacks and Military Provocations from Afghanistan
- Statement by the Spokesperson
