世界銀行グループが小さな島国向け新戦略、雇用創出を柱に

世界銀行、小規模国向け新戦略を発表 雇用創出と民間投資を最優先課題へ

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世界銀行グループは4月17日、小さな島国やその他の小規模国に向けた新戦略「Small States Strategy」を公表し、持続可能な雇用創出を中心目標に据えた。支援は各国一律ではなく、選択と集中、国ごとの事情に応じた差別化、実施の効率化を軸に組み立て、民間投資を呼び込みやすい環境整備につなげる方針だ。

6分野を重点化 雇用と民間投資を後押し

公式発信では、重点分野として保健、接続性、エネルギー、強靱なインフラ、財政の持続性、零細・中小企業支援の6項目を挙げた。災害や外部ショックの影響を受けやすい小規模国で、基礎サービスと企業活動の土台を同時に強め、雇用につなげる考えを前面に出している。

あわせて世界銀行グループは、過去1年で小規模国向けに過去最大となる33億ドルの新規コミットメントと保証を承認したと明らかにした。新戦略は新たな資金規模の発表というより、既存の支援や保証を雇用創出と民間部門の拡大へより明確に結び付ける運用方針の整理として位置付けられる。

春季会合で50カ国と協議 3月から戦略紹介

アジャイ・バンガ総裁はIMF・世界銀行春季会合に合わせ、50の小規模国の財務相と中央銀行総裁との非公開会合でこの戦略を協議した。世界銀行は2022年年次報告書で、Small States Forumを50加盟国によるハイレベル対話の場と説明している。

今回の正式公表に先立ち、世界銀行は3月9日の太平洋地域関連の発表で、フィジーで新たな小規模国戦略を紹介していた。そこでも、雇用創出、強靱性の向上、民間主導の成長を通じて、小島嶼経済の構造的な脆弱性に対応する方針を示していた。日本の財務省も4月16日の開発委員会向け声明で、この戦略の進展を歓迎すると表明している。

3月の地域説明から4月17日の正式公表までを通じて、世界銀行グループの小規模国支援は、脆弱性への対応を続けながら、雇用と民間投資を軸に据える枠組みへと鮮明になった。今後は、6つの重点分野への支援を各国事情に合わせて具体化し、企業活動の拡大に結び付けられるかが問われる。

参考・出典

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