南鳥島沖レアアース泥、中重レアアースが約54% 2027年2月に本格採鉱試験を開始へ

南鳥島沖レアアース泥、中重レアアースが約54% 2027年2月に本格採鉱試験を開始へ

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内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)とJAMSTECは2026年7月24日、南鳥島周辺の排他的経済水域(EEZ)で回収した泥について、含まれるレアアース総量の約54%を中重レアアースが占めたと発表した。2027年2月から本格的な採鉱試験を予定している。

水深5569メートルから約50トンを回収

試験は1月12日から2月14日まで、地球深部探査船「ちきゅう」を使って行われた。2月1日午前0時30分過ぎ、海底の泥をほぐす解泥と船上への連続揚泥を確認した。発表では、揚泥管の長さで示す水深5569メートルの海底下から、連続して船上へ揚泥することに世界で初めて成功したとしている。

3日間の揚泥試験では、3カ所のレアアース層から泥を回収した。解泥時に加えた海水を除いた重量は約50トンと算定された。採鉱システムには、泥を閉鎖された経路内で循環させ、懸濁物の漏洩や拡散を抑える「閉鎖型循環方式」を採用した。

レアアース総量の約54%が中重レアアース

分析で確認された約54%という比率は、回収した泥全体に占める割合ではなく、泥に含まれるレアアース総量に占める割合だ。中重レアアースには、イットリウム、ガドリニウム、ジスプロシウムなどが含まれていた。

報道によると、確認された元素には中国への依存度が高い品目があり、イットリウムは半導体製造装置、ジスプロシウムは電気自動車(EV)用モーターの磁石などに使われる。有害物質と放射性物質については有意な数値が検出されなかった。船上の生物検定に基づく分析では、今回の採鉱に伴う鉱物由来の環境汚染リスクは低いと判断されている。環境モニタリングの解析は続いている。

脱水から製錬まで一連の工程を検証

2027年2月から約1カ月間の試験では、揚泥した泥と海水の混合物を船で南鳥島へ運び、陸揚げして脱水する。脱水後は「マッドケーキ」の状態で本土へ輸送し、レアアースの分離、精製、製錬までの工程を試す。飛行機やヘリコプターによる人員輸送を含め、産業規模を見据えた運用も検証する計画だ。

産業化はまだ確定しておらず、内閣府のSIPとJAMSTECは2028年3月までに、経済性を含む総合評価を行う予定だ。

参考・出典

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