トランプ氏がベネズエラやグリーンランドに言及 中露に「いてほしくない」
米国の勢力圏を「西半球」にまで明確に線引きする発言が、同盟国や周辺国に波紋を広げている。トランプ米大統領は2026年1月9日、ホワイトハウスで記者団に、中国とロシアの影響力を南北米大陸周辺から退けたい考えを示し、ベネズエラやデンマーク自治領グリーンランドに「いてほしくない」と述べた。
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米国の勢力圏を「西半球」にまで明確に線引きする発言が、同盟国や周辺国に波紋を広げている。トランプ米大統領は2026年1月9日、ホワイトハウスで記者団に、中国とロシアの影響力を南北米大陸周辺から退けたい考えを示し、ベネズエラやデンマーク自治領グリーンランドに「いてほしくない」と述べた。
米国のバンス副大統領は2026年1月8日、トランプ大統領が意欲を示すデンマーク自治領グリーンランドの取得構想を巡り、欧州の指導者は発言を軽く扱うべきでないとの考えを示した。米側は近くデンマーク政府とグリーンランド自治政府(内政を担う自治体制)との協議に入る見通しで、同盟関係の緊張管理が焦点になりそうだ。
米ホワイトハウスのカロライン・レビット報道官は1月7日(米東部時間)の記者会見で、トランプ大統領がデンマーク自治領グリーンランドの取得に意欲を見せる背景として、北極圏で中国・ロシアの存在感を抑え、米国の安全保障上の主導権を確保する狙いがあると説明した。マルコ・ルビオ国務長官も同日、デンマーク側と来週協議すると明らかにした。
米国のマルコ・ルビオ国務長官は2026年1月7日、デンマーク自治領グリーンランドを「購入」で取得する意向がトランプ大統領の当初からの狙いだと述べ、来週デンマーク側と協議する考えを示した。軍事力の行使は否定しなかった一方、基本は交渉を重視すると強調し、同盟国側には警戒と反発が広がっている。
デンマークの自治領グリーンランドを米国が領有する可能性に言及しているトランプ米大統領を巡り、デンマークや英国、フランス、ドイツなど欧州7カ国の首脳が1月6日、共同声明を発表した。帰属を含む判断はデンマークとグリーンランド側にあるとし、北極の安全保障は米国を含むNATOの連携で集団的に達成すべきだと訴えた。
米ホワイトハウスは米国時間1月6日、トランプ大統領と顧問らがデンマーク自治領グリーンランドの「取得」に向けた選択肢を協議していると説明し、目標達成のために米軍の活用も大統領の裁量にある選択肢だとした。北極圏での抑止を理由に掲げる一方、同盟国側は主権侵害だとして反発を強めている。
デンマークのフレデリクセン首相は2026年1月5日、米国のトランプ大統領がデンマーク自治領グリーンランドの「取得」を本気で検討しているとの見方を示し、デンマークとグリーンランドが明確に拒否していると重ねて表明した。公共放送DRのインタビューで、米国がNATO加盟国を攻撃する事態になれば同盟の土台が崩れるとの懸念も口にした。
米国のトランプ大統領は、デンマーク自治領グリーンランドを米国の安全保障に欠かせない場所だと位置づけ、将来の「獲得」に含みを持たせる発言を重ねた。2026年1月5日時点で、焦点は軍事上の必要性そのものより、同盟国の領土に踏み込む言い回しが北欧と北極圏の協力枠組みにどんな傷を残すかに移っている。
デンマーク政府は2025年12月22日、トランプ米大統領が任命した「グリーンランド担当特使」が、同自治領を米国に組み込む趣旨の発信をしたことを受け、在デンマーク米大使を外務省に呼び出して説明を求めた。ラース・ルッケ・ラスムセン外相は、グリーンランド側の代表と足並みをそろえ、主権に関わる一線を確認したとしている。
米国のトランプ大統領は2025年12月21日、グリーンランドが米国の国家安全保障に不可欠だと改めて訴え、同地担当の特使にルイジアナ州のジェフ・ランドリー知事を指名した。ランドリー氏は、州知事職は続けたまま「先頭に立つ」とSNSで意欲を示した。構想が現地の暮らしに落とす影は、過去の“買収”発言の時より濃い。