G20草案に重要鉱物保護策 中国の規制念頭に新方針
ヨハネスブルクの会場で各国の担当者が草案の紙束を行き交う一方、米国の首脳席は空いたままだった。今週末のG20サミットに向けてまとめられた文書には、ミサイルからスマートフォンまで支える重要鉱物を、一方的な輸出規制から守るという新たな方針が盛り込まれた。名指しは避けつつも、中国がトランプ米大統領の貿易戦争のさなかに打ち出した大規模な輸出管理を念頭に置いた内容であることは明らかだ。
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ヨハネスブルクの会場で各国の担当者が草案の紙束を行き交う一方、米国の首脳席は空いたままだった。今週末のG20サミットに向けてまとめられた文書には、ミサイルからスマートフォンまで支える重要鉱物を、一方的な輸出規制から守るという新たな方針が盛り込まれた。名指しは避けつつも、中国がトランプ米大統領の貿易戦争のさなかに打ち出した大規模な輸出管理を念頭に置いた内容であることは明らかだ。
通関システムの税率が切り替わり、現場の端末に新しい数字が流れ始めた。10日、米中は首脳合意に沿って関税と関連措置の運用を見直す。米国は合成麻薬フェンタニルの流入対策として上乗せしていた対中関税を半減し、中国は米農産品などへの報復課税を停止する。新たな港湾手数料の課徴や輸出管理の拡張運用も1年間見合わせる。摩擦の熱は下がるが、対立の核はまだ温存されている。
ブリュッセルの会議室で、担当者たちが資料を差し替えながら論点を詰めた。欧州委員会は2025年11月4日、中国が4月に強化したレアアースの輸出管理を踏まえ、供給網の安定確保を中国側と協議したと説明した。論点には一般輸出許可の可能性も含まれた。翌日程で米国向けの包括的な優遇が示されるなか、欧州は制度の具体化を求める段階に入ったといえる。
倉庫の棚に並ぶ小さな黒いチップを前に、購買担当者のため息がこぼれる。オランダのカレマンス経済相は2025年10月21日、中国の王文濤商務相とネクスペリア問題を協議したが、突破口は見出せなかった。9月30日にオランダ政府が同社への介入を発動し、中国側は同社拠点への輸出管理措置で応じた。欧州の生産現場に緊張が走っている。
港に積まれたコンテナの列が、静かに動きを鈍らせている。中国のレアアース磁石輸出が9月に失速し、米国向けが大きく落ち込んだ。今月に入り中国は輸出管理をさらに強め、米中の駆け引きは一段と緊張を帯びる。電動化と防衛の基盤部材を巡る地政学の影が濃くなっている。