Insilico、AI創薬候補レントセルチブで生物学的年齢低下を示唆 IPF患者の血清を解析

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Insilico Medicineは2026年9月7日付の発表で、AIを活用して設計した薬剤候補「レントセルチブ」の第IIa相試験データを二次解析した結果、特発性肺線維症(IPF)患者の血中タンパク質から推定する生物学的年齢が低下する傾向を確認したと明らかにした。6種類の「老化時計」で同方向の変化がみられたという。

この結果は、患者の身体そのものが若返ったことを直接示すものではない。血中タンパク質のパターンから算出する推定年齢が、投与前より若い値を示したという解析結果だ。

42人の血清を解析、4週時点で最大の変化

同社によると、Nature Biotechnologyに掲載された解析は、IPF患者71人を対象とした無作為化・二重盲検の第IIa相試験データを別の観点から調べたもの。このうち、試料利用に同意した42人の血清を用い、投与前と2週、4週、12週時点で2841種類のタンパク質を測定した。

6種類の老化時計はいずれも投与群で推定年齢の低下方向を示した。最も大きな変化は30mgを1日2回投与した群の4週時点で、ベースライン比で約3~4年相当、一部の指標では最大約6年相当の低下だったと同社は説明している。

一方、第IIa相試験で肺機能の改善が最も大きかったのは60mgを1日1回投与した群で、老化時計の変化が最大だった用量とは一致しなかった。

老化指標への影響と疾患改善の切り分けに限界

レントセルチブは、AIによる標的探索で選定したTNIKを狙い、生成AIを活用して分子設計した低分子薬候補で、主な開発目的はIPFの治療だ。現時点で未承認である。

著者らは、解析対象が42人と少なく、IPF患者に限られ、観察期間も12週間と短い点を限界として挙げている。線維化の抑制に伴って老化時計の値が変化した可能性もあり、独立した「若返り効果」を示したとは結論づけられない。

Insilico Medicineは、IPF患者320人を予定する第III相試験を2026年7月に開始したと発表している。

参考・出典

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