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パドヴァ大学、ThinkQuantum、イタリア国立研究評議会(CNR)などの研究チームは2026年8月26日(論文のオンライン公開日)、18kmの自由空間リンクと約0.5kmの敷設光ファイバーを接続するQKDで、秘密鍵をリアルタイム生成した実証結果をnpj Quantum Informationで公表した。
大気の影響を補正し光ファイバーへ接続
実験は2025年4月2日、3日、8日(イタリア現地時間)に実施した。コッリ・エウガネイのモンテ・グランデに置いた送信端末から、パドヴァ大学の光地上局まで18kmを自由空間で伝送。受信した量子信号は適応光学で補正してシングルモード光ファイバーへ結合し、約0.5kmの敷設光ファイバーを経て別棟のQKD受信機へ送った。
受信側には口径410mmの望遠鏡を使い、波面センサーと変形鏡を組み合わせた適応光学で、大気乱流による波面のゆがみを補正した。実験には、もともと光ファイバー向けに設計された市販のQKDプラットフォームを使用している。
室温動作の検出器でも毎秒200ビット
秘密鍵の平均生成率は、SNSPDを使った4月2日の測定で約1kbit/s、室温動作のSPADを使った4月3日と8日の測定で約200bit/sだった。論文では4月2日と3日の大気条件は類似していたとしており、検出器の違いを比較できる条件だったと説明している。
QKDプラットフォームは、自由空間区間を組み込んでも機能上の変更を必要としなかった。研究チームは、この構成を衛星―地上間を含む将来の量子通信インフラに向けた実用的な構成要素と位置付けている。ただし、今回実証したのは固定された地上間リンクで、衛星との通信そのものを実証したものではない。
論文は査読・受理済みの早期公開版で、恒久的なDOIが付与されている。Natureは今後の編集を経て最終版(Version of Record)に自動で置き換えるとしている。
