ドイツ右派AfDの連邦議員がロシアでノルドストリーム再稼働要請

AfD幹部、ロシア側要人と会談 ノルドストリーム再稼働とガス供給再開を直接要求

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複数の主要報道によると、ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢」(AfD)のマルクス・フローンマイヤー連邦議会議員は6月3日、サンクトペテルブルクでロシア国営ガス大手ガスプロムのアレクセイ・ミラー社長、プーチン大統領の投資・経済協力担当特使キリル・ドミトリエフ氏と会談した。フローンマイヤー氏はミラー氏との会談で、ノルドストリーム・パイプラインの再稼働とロシア産天然ガスのドイツ向け供給再開を求めた。これはドイツ政府の方針転換や政府間交渉ではなく、野党AfDによる対露エネルギー関係復元への政治的働きかけに位置づけられる。

ロシアのエネルギー中枢への接触

フローンマイヤー氏はAfD会派の外交政策報道官を務める。党内で対外政策を発信する立場にある議員が、ロシアのガス輸出を担うガスプロムのトップと、クレムリンの経済協力ルートに近いドミトリエフ氏に同じ日に接触した点が今回の特徴だ。

ノルドストリームは、バルト海を通じてロシア産ガスをドイツへ送る海底パイプラインで、かつて独ロのエネルギー関係を象徴するインフラだった。フローンマイヤー氏が持ち出したのは、抽象的な「対話再開」ではなく、損傷したパイプラインの再稼働とガス供給の復活という具体的な案件である。

ドミトリエフ氏はXで、AfDと「素晴らしい未来」を築くことを楽しみにしているとの趣旨を発信した。ロイターによると、ドイツ外務省はAfDに対し、こうしたロシア渡航を明確に控えるよう助言していた。今回の接触は、ベルリンの主流外交とは距離のある動きとして受け止められる。

ノルドストリームを争点化するAfD

AfDは連邦議会でもノルドストリーム問題を前面に出している。5月21日の審議では、フローンマイヤー氏がパイプライン爆発をドイツの経済インフラに対する大規模攻撃と位置づけ、調査委員会の設置を求めた。

ノルドストリームの複数系統は2022年9月26日の爆発で損傷した。以降、AfDはこの問題をドイツ経済への打撃や対露関係の象徴として扱い続けており、今回の訪露は議会内の主張をロシア側との直接接触に延ばした形だ。

ただし、確認できるのはAfD幹部がロシア側要人に再稼働と供給再開を求めたことまでである。ノルドストリーム再稼働が決まったわけではなく、ドイツ政府やEUを巻き込む公式協議が始まったことも確認されていない。

その後、プーチン氏は4日、サンクトペテルブルクで記者団に対し、Nord Stream 2の2本のうち1本は損傷しておらず、ドイツ政府が決定すればガス供給を再開できるとの認識を示した。プーチン氏は同時に、同パイプラインが米国の制裁対象であり、再開には制裁解除をめぐる対応が必要になるとも述べている。

参考・出典

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