欧州がロシア凍結資産を担保化へ ウクライナ復興融資で結束強まる
欧州の主要首脳が8日、ロンドンに集まり、ロシアの凍結資産を担保にウクライナ向けの大規模融資を組成する構想で足並みをそろえつつある。ウクライナ復興のために最大900億ユーロ規模の資金枠を年内に合意できるとの見方が広がる一方で、戦後の安全保障をどう保証するかを巡っては、米欧の溝がなお深く残っている。ロシアの資産を「誰がどのように使うのか」が、ウクライナ市民だけでなく欧州の納税者と金融システムの行方をも…
政治ニュースを「難しい」「分かりにくい」で終わらせない。
制度・発言・政策の背景を噛み砕き、私たちの生活とどう繋がっているのかを丁寧に解説します。
与野党の動きから国際政治まで、感情論ではなく理解を深めるための政治を扱うカテゴリです。
欧州の主要首脳が8日、ロンドンに集まり、ロシアの凍結資産を担保にウクライナ向けの大規模融資を組成する構想で足並みをそろえつつある。ウクライナ復興のために最大900億ユーロ規模の資金枠を年内に合意できるとの見方が広がる一方で、戦後の安全保障をどう保証するかを巡っては、米欧の溝がなお深く残っている。ロシアの資産を「誰がどのように使うのか」が、ウクライナ市民だけでなく欧州の納税者と金融システムの行方をも…
中国軍の戦闘機が沖縄本島の南東の公海上で航空自衛隊機にレーダーを照射した問題で、小泉進次郎防衛大臣は9日、中国側が主張するような訓練海空域の事前通報は「認識していない」と国会で述べた。危険な行為だとして中国を改めて批判し、事実関係をめぐる溝が一段と鮮明になっている。
9日午前の衆院予算委員会で、高市早苗首相と閣僚が2025年度補正予算案の基本的質疑に臨み、審議が本格化した。その場で高市氏は、選択的夫婦別姓を巡る論点と絡めつつ、婚姻前の姓を通称として使えるようにする法整備を与党と協議しながら検討すると表明。名前の扱いを巡る長年の対立が、実務上の「旧姓使用」から動き出そうとしている。
政府がインテリジェンス機能の強化に向け、新たに情報活動を専門とする担当相の設置を検討している。高市早苗首相が司令塔となる「国家情報局」と、関係閣僚による「国家情報会議」創設を掲げ、9日に政府関係者が動きを明らかにした。省庁ごとに分散してきた情報を一元的に集約する狙いだが、市民の監視強化や権利とのバランスをどう確保するのかが問われている。
中国が採掘と精錬の大半を握るレアアースを巡り、G7財務相が8日にオンラインで協議し、調達先を増やしてリスクを減らす方針で足並みをそろえた。片山さつき財務相は、人権や環境、ガバナンスへの配慮を欠いた低価格の鉱物が市場を独占してはならないと述べ、共同声明で中国依存の軽減を打ち出した。電気自動車やスマートフォンを支える資源を、どう分散させていくのかが問われている。
中国海軍機による自衛隊機へのレーダー照射問題で、中国側が「捜索目的であり問題はない」と主張していることに対し、小泉進次郎防衛相と木原稔官房長官が9日、相次いで「断続的な照射は危険な行為だ」と反論した。最前線でレーダーに狙われる搭乗員にとって、どこが「通常の捜索」とは言えないのかが焦点となっている。
米トランプ大統領は8日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、半導体大手NVIDIAの人工知能向け高性能チップ「H200」について、中国などの「承認された顧客」への輸出を認める方針を公表した。売り上げの25%を米国政府が手数料として受け取る異例の条件付きだ。
中国の王毅外相(共産党政治局員)は8日、北京でドイツのワーデフール外相と会談し、高市早苗首相の「台湾有事」発言を取り上げて日本を厳しく批判し、「一つの中国」原則を中独関係の土台だと強調した。日本の発言が欧州との外交の場でどう位置付けられるのかが問われている。
中国軍機による航空自衛隊機へのレーダー照射問題で、緊急時の安全弁と期待されてきた日中防衛当局間のホットラインが実際には機能していなかったことが判明した。6日の事案発生後、日本側は防衛当局同士を結ぶ専用回線で中国側への連絡を試みたが、応答は得られなかったと政府が与党会合で説明した。危険行為への抗議は外交・防衛ルートを通じて行われたものの、当事者同士が直接やり取りする仕組みが動かなかったことで、現場の…
トランプ氏2期目の米政権が米国時間12月5日に公表した新たな国家安全保障戦略(NSS)から、「北朝鮮の非核化」という表現が姿を消した。2003年以降の歴代NSSが掲げてきた目標が外れたことで、ワシントンが2026年の米朝対話再開を見据え、交渉の余地を広げようとしているのではないかという観測が韓国や専門家の間で強まっている。
ウクライナとロシアの停戦協議をめぐり、米国のドナルド・トランプ大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏が、父親が和平仲介から退く可能性に言及した。カタール・ドーハで7日に開かれた国際会議で、ウクライナ政府高官に相次ぐ汚職疑惑を理由に挙げ、支援を続ける正当性が揺らいでいるとの見方を示した。
中国の呉江浩駐日大使が7日夜、SNS「X」で、日本の自衛隊機が中国海軍空母から発艦した戦闘機の訓練を妨害したと一方的に非難した。沖縄近海の公海上空で中国軍機が航空自衛隊機に火器管制レーダーを2度照射したとされる事案を巡り、日中双方が互いに責任を押し付け合う展開となっている。
香港政府で序列3位とされる陳茂波(ポール・チャン)財政官が、12月中旬に予定していた日本訪問を取りやめていたことが12月6日、関係者の証言で明らかになった。日本側への連絡は、香港の高層住宅で11月26日に起きた大規模火災より前だったという。背景には、高市早苗首相の台湾有事に関する国会答弁に反発する中国の立場に、香港が歩調を合わせたとの見方が出ている。香港と日本の交流は、中国本土の対日姿勢にどこまで…
環境省が、国の機関が購入する電力の選び方を大きく変えようとしている。政府が契約する電気について、法令順守に問題のある再生可能エネルギー発電所から電気を仕入れる事業者は入札に参加できなくする方向で、具体的な制度設計の検討に入った。価格だけでなく、二酸化炭素排出量の少なさや地域との共生状況といった「質」も点数化して評価する構想で、2026年3月の閣議決定を目指す。公共調達で再エネの質と違反をどう見極め…
スーダン南部・南コルドファン州カロギの幼稚園と病院が、準軍事組織RSF(即応支援部隊)によるとされる無人機攻撃を受け、多数の市民が犠牲になった。攻撃は4日に3度繰り返され、子どもを救おうとした人びとも爆発に巻き込まれたと、現地行政責任者が7日、衛星インターネットを通じてAFPに証言している。長期化する内戦の中で、なぜ子どもと医療施設が最前線に置かれ続けるのかが、改めて問われている。
トランプ米政権が12月5日に公表した新たな国家安全保障戦略で、欧州は移民政策や言論統制を理由に「文明の消滅」の危機にあると厳しい言葉で描かれた。一方、ロシア政府は7日、この戦略は自国の世界観と「ほぼ重なる」と評価し、歓迎の姿勢を示した。米ロの安全保障観が近づくとき、欧州、そして戦争下のウクライナの安全保障はどう揺らぐのか。
中国税関総署は8日、11月のレアアース(希土類)輸出が前月比26.5%増の5,493.9トンとなり、2カ月連続で増加したと公表した。10月末には習近平国家主席とトランプ米大統領がレアアース輸出の加速で合意しており、その直後に統計上の変化が表れたかたちだ。本稿では、日本を含む製造業の調達現場にとって、この「急増」がどんな一息とどんな新たな不安をもたらすのかを整理する。
アフリカ中部のコンゴ民主共和国とルワンダの首脳が、4日にトランプ米大統領の仲介で和平合意に署名した。だが翌5日もコンゴ東部では砲撃や銃声がやまず、両国は停戦違反をめぐって互いを非難し合っている。首脳同士の握手は、前線の現実をどこまで変えられるのか。
ドイツのメルツ首相とフランスのマクロン大統領が、12月15日の週に共同開発中の「将来戦闘航空システム(FCAS)」の行方を協議する。約1000億ユーロ規模の事業は、仏ダッソーと欧州エアバスの対立で停滞しており、年末までに継続か見直しかの判断が迫られている。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は8日、昨年12月のアサド旧政権崩壊後、300万人を超えるシリア人が元の地域へ戻ったと公表した。同時に、難民支援に充てられる国際的な資金が減りつつあり、この帰還の流れが続かなくなるおそれがあるとして、各国に一段の協力を求めている。避難生活の終わりではなく、生活再建の出発点としての「帰還」をどう支えるのかが問われている。