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政府は30日夕、皇族数の確保に向けた皇室典範などの改正案を臨時閣議で決定し、衆院に提出した。改正案は、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する仕組みと、旧宮家系の男系男子を養子として皇室に迎える仕組みを二本柱とし、政府は今国会での成立を目指す。
女性皇族の身分保持と旧宮家男子の養子受け入れ
改正案は、女性皇族が結婚しても皇族の身分を離れない規定を盛り込む。皇族数の減少に対応し、公務の担い手を確保する狙いがある。施行時に在籍している内親王や女王については、本人の意思により、結婚と同時に皇族の身分を離れることを認める経過措置も設ける。
旧宮家系の男系男子を養子に迎える制度では、皇族の養子を禁じる現行規定の例外をつくる。対象は、皇室典範による皇族男子であった者の嫡男系嫡出の子孫で、現に皇族ではない15歳以上の男子のうち、配偶者と子がいない者に限る。親王、親王妃、内親王、王、王妃、女王が、皇室会議の議を経て養子にできる仕組みで、皇嗣と皇嗣妃は養親から除かれる。
政府は、養子として皇室に入った男子に男児が生まれた場合、その子には現行の皇室典範の規定が適用され、皇位継承資格を持ち得るとの整理を示している。ただし、今回の改正案は皇族数の確保を主眼とするもので、直ちに現在の皇位継承順位を変える内容ではない。法律案要綱では、施行日は原則として公布から3カ月後とされ、一部の規定は公布の日から施行するとされた。附則には、皇族数確保の状況などを踏まえ、必要があると認められる場合には30年ごとに見直しを行う規定も盛り込まれている。
国会審議の焦点
政府は6月下旬に改正案の要綱を国会側に示し、与野党間の調整を進めてきた。与党は法案を了承し、日本維新の会とも30日に原案どおりで合意したことで、同日夕の閣議決定と衆院提出に至った。
今後の焦点は、今国会中に成立するかどうかに移る。衆院審議では、養子の年齢要件や未婚・無子要件、女性皇族の婚姻後の扱いをめぐって修正論が出る可能性がある。女性天皇や女系天皇の是非を直接決める法案ではなく、皇族数をどう維持するかが制度設計の中心となる。
