大阪大学ら、近赤外光で発電する無色透明な有機太陽電池を開発 可視光の高い透明性を維持

大阪大学ら、近赤外光で発電する無色透明な有機太陽電池を開発 可視光の高い透明性を維持

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大阪大学産業科学研究所は2026年8月4日、横山創一助教、家裕隆教授らの共同研究グループが、人の目に見えない近赤外光を利用して発電する無色透明な有機太陽電池(OSC)の開発に成功したと発表した。2024年に示した近赤外光選択吸収材料の分子設計指針を発展させた成果だ。

可視光を通し、近赤外光で発電

研究グループは、分子軌道の対称性を制御する設計指針をもとに、新規ユニットを組み込んだ有機半導体材料を開発した。薄膜は可視光をほとんど吸収せず、近赤外光を効率よく吸収し、肉眼ではほぼ無色透明に見える。

この分子を発電層に組み込んだ太陽電池は、高い可視光透明性を保ったまま動作し、近赤外光領域で最大20%を超える外部量子効率を示した。外部量子効率は、入射した光子の数に対して外部回路へ取り出された電荷の数の割合で、太陽電池全体のエネルギー変換効率とは異なる。

2024年の材料開発から太陽電池へ

研究チームは2024年6月、無色透明で近赤外光を選択的に吸収する有機分子を開発し、有機電界効果トランジスタで近赤外光センシングを実証していた。当時、透明な有機太陽電池は将来の応用先だったが、2026年の研究で実際の発電デバイスまで進んだ。

研究成果は2026年8月4日、学術誌「Journal of the American Chemical Society」にオンライン掲載された。大阪大学は、建物や自動車の窓、ウェアラブルデバイスなどへの展開を期待している。近赤外光の一部を吸収することによる遮熱や空調電力の低減も期待されるが、実用化時期は示されていない。

参考・出典

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