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財務省は5日、5月末の外貨準備高が1兆3058億ドルとなり、前月末から5.6%減ったと発表した。前月末との比較では、減少幅・減少率ともに過去最大とされる。4月下旬から5月下旬にかけて実施された大型の円買いドル売り介入の影響が、外貨準備の残高減として表れた形だ。
外貨証券の減少が鮮明
4月末の外貨準備高は1兆3829億ドルだった。5月末までの減少幅は大きく、内訳では米国債を含む外貨証券が9316億ドルに減った。外貨証券残高が1兆ドルを下回るのは、2025年11月末以来6カ月ぶりとなる。
一方、外貨預金は1622億ドルで、4月末の1621億ドルからほぼ横ばいだった。外貨準備全体の減少は、預金ではなく証券の減少に集中している。
財務省は5月29日、4月28日から5月27日までに11兆7349億円の外国為替平衡操作を実施したと公表していた。円買いドル売り介入は、ドル資産を売って円を買い、急速な円安を抑えるための市場操作である。今回の統計は、その大規模介入が外貨準備の数字に反映された局面といえる。
残る原資内訳への関心
外貨準備統計は、非ドル建て資産や負債を基準日の市場為替レートでドル換算し、証券や金を時価評価して作成される。つまり、残高の増減には介入だけでなく、債券価格の変動や利息収入、為替換算の影響も含まれる。
市場では、外貨証券の減少が大きいことから、米国債などの売却が介入原資に充てられた可能性が意識されている。ただ、当局は具体的にどの資産をどの程度取り崩したかを明示しておらず、米国債売却と断定することはできない。
一方で、円安局面でドル資産を売却する場合、取得時より高い円建て価格で売れるため、外国為替資金特別会計には為替差益にあたる売買益が発生しやすい。過去の円売りドル買い介入で取得したドル資産を円安時に売却すれば、通貨防衛と同時に円建ての売却益も得られる構図となる。
今後は、円相場の推移に加え、追加介入の有無や次回以降の外貨準備統計で残高がどう動くかが焦点となる。外貨準備は日本の通貨防衛の手元資金にあたるだけに、市場はその内訳と変化を注視している。
