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米国家安全保障局(NSA)や連邦捜査局(FBI)などは8月19日(米国時間)、水道を含む米国の重要インフラで使われるシーメンス製PLC「S7シリーズ」がサイバー攻撃の標的になっているとして、事業者に対策を求める共同勧告を公表した。米国では最近、複数州の水道システムを狙ったサイバー攻撃が相次いでいる。
シーメンスS7シリーズへの侵入を試行
勧告を公表したのはNSA、FBI、サイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁(CISA)、エネルギー省、環境保護庁(EPA)。攻撃者は米国内に設置されたシーメンスS7シリーズのPLCを調査し、侵入に使う能力を開発しているという。
PLCはポンプやバルブなど産業設備の監視・制御に使われる機器で、対象となっている分野には水道・下水道、エネルギー、製造、化学、食品・農業、商業施設が含まれる。
攻撃者はインターネット上に公開されたPLCを検索サービスで探し、既知の脆弱性や不十分な認証を悪用している。AIを使って攻撃用スクリプトを作成し、従来より少ない専門知識と時間で攻撃手段を開発できるようになっているという。
米国では水道システムへの攻撃相次ぐ
今回の警告は、米国各地の水道システムに対するサイバー攻撃が相次ぐ中で公表された。ミネソタ州では7月26~27日、30以上の地域水道システムが組織的な攻撃を受けたと州当局が明らかにしている。
CISAも7月30日、水道・下水道分野でインターネットに接続されたPLCを狙う活動が大幅に増えていると警告していた。
一方、米連邦当局は最近の水道施設への攻撃について、攻撃主体をイランと正式には特定していない。7月22日に公表された別の共同勧告では、イラン関連と評価する攻撃主体がシーメンスやロックウェル・オートメーション、シュナイダーエレクトリックなどのPLCを標的にしていると警告している。
PLCをインターネットから隔離するよう要請
米政府機関は事業者に対し、シーメンスS7シリーズを含むPLCの設置状況を確認し、重要なセキュリティ更新を適用するよう求めた。可能な限りPLCをインターネットから隔離し、アクセス制御を強化するとともに、不審な通信や設定変更を監視することも推奨している。
当局は、保護が不十分なPLCが侵害された場合、重要設備の停止や安全上の事故、機器の損傷などにつながる可能性があるとして警戒を呼びかけている。
