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SBIグループ各社とStartale Groupは24日、信託型円建てステーブルコイン「JPYSC」を発行し、提供を始めたと発表した。SBI側はJPYSCを国内初の信託型円建てステーブルコインと位置付けている。発行者はSBI新生信託銀行で、まずは暗号資産交換業・電子決済手段等取引業のSBI VCトレードの口座内に限定して先行提供する。
ブランド公表から実装段階へ
JPYSCは2月27日に名称とロゴが公表され、関連する規制・制度への対応を前提に2026年度第1四半期(4〜6月)の正式ローンチを目指すとされていた。今回の発表で、構想段階にあった円建てステーブルコインが実際の発行・提供段階に移ることになる。
役割分担は明確だ。SBI新生信託銀行が発行者となり、SBI VCトレードが暗号資産交換業・電子決済手段等取引業者として流通と利用者接点を担う。Startale Groupは技術開発を主導し、ブロックチェーン上で日本円に連動するデジタル通貨を扱う仕組みを支える。
SBIグループは3月、新生信託銀行を4月1日付でSBI新生信託銀行に商号変更する方針を示し、同信託銀行をデジタル金融領域の中核に据える姿勢を打ち出していた。今回のJPYSCは、その体制整備を具体的なサービスに結び付ける案件となる。
信託型モデルの意味合い
JPYSCは、日本の規制枠組みの下で発行される信託型ステーブルコインとして設計されている。ステーブルコインは価格が法定通貨などに連動するよう設計されたデジタル通貨で、JPYSCの場合は日本円建てで使える点が特徴だ。
信託型の3号電子決済手段は、信託銀行が発行者となるモデルで、SBIグループは送金・移動や口座内残高に関する100万円の制限を受けない仕組みとして説明してきた。大口決済やトークン化資産の決済など、通常の個人送金を超える用途を見据えやすい点に意義がある。
ただし、今回の提供はあくまでSBI VCトレードの口座内に限った先行提供であり、提供開始時点では外部ウォレットへの移転や入出庫には対応しない。一般向けに広く流通する全面提供とは異なるため、今後は関係法令や税務実務上の整理、監督当局の確認を経て、利用範囲をどの段階で広げるのかが焦点となる。機関決済やトークン化資産決済、海外送金関連の用途についても、どの実装が先行するのかを慎重に見極める必要がある。
