ベトナム北部フート省警察、オンライン詐欺拠点の設置阻止

ベトナム、越境オンライン詐欺拠点の設置計画を阻止 フート省で機材押収

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ベトナム公安省は11日、北部フート省警察が、カンボジアで活動していたオンライン詐欺組織につながるグループによる国内の大規模拠点設置を、本格稼働前に摘発し、阻止したと発表した。ロイターも12日、ベトナム当局が大規模オンライン詐欺拠点の設置計画を阻止した事案として伝えた。今回の焦点は、被害が広がった後の摘発ではなく、越境型の「ハイテク詐欺センター」がベトナム内に形成される前に止めた点にある。

リゾートやヴィラを使った拠点化計画

容疑グループは、ハノイ、北部ラオカイ省、フート省でリゾート、ファームステイ、ヴィラを複数借り、大人数の外国人を長期滞在させる準備を進めていた。隔絶された宿泊施設に人員と機材を集め、外部から見えにくい形でネット詐欺の作業場をつくる手口だ。公安省は、グループがカンボジア側のオンライン詐欺組織に由来し、ベトナムを新たな活動先に選んだとみている。

捜索では、コンピューター73台、携帯電話134台、USB記憶装置34本、Wi-Fi送信機器20組、ノートパソコン5台、タブレット2台などが押収された。機材は搬入・設置済みだったが、実際の詐欺運用に入る前に無力化された。押収品の規模からは、少人数がばらばらに犯行に及ぶ形ではなく、組織的なセンター運営を前提にした設営だったことがうかがえる。

公安省によると、5日と7日に趙偉中、グエン・タイン・ロン、チャン・ティ・トゥ・フオン、ファム・ディン・ナムの4人に緊急拘束措置が取られた。首謀者も特定・拘束されており、当局は関係者の役割分担や国内協力者の関与を含めて捜査を続けている。

カンボジアからの移転圧力

背景には、カンボジアでオンライン詐欺センターへの取り締まりが強まるなか、関連グループが活動先を移そうとする動きがある。公安省は、ベトナムに隔絶されたリゾートやヴィラなど大人数を収容できる施設があり、電子機器を持ち込んでも外部から把握されにくい点が狙われたとみている。今回の摘発は、人員と機材を国境を越えて移し、別の国で詐欺拠点を形成しようとする動きの一端を示している。

公安省発表では、5月に中国人ら数十人がハノイ、ラオカイ省、フート省の複数地点に移され、うち16人は有効な入国書類を持っていなかった。ホーチミン市でも別件として、市内ホテルを借りた外国人83人がオンライン詐欺拠点を準備していた疑いが報じられた。フート省の事案と同一視はできないが、同種の拠点化リスクが複数の地域で確認されている。

今後は、ベトナムへ移動していた人員の全体像、適用される罪名、想定していた詐欺手口、カンボジアなどからの人員移送ルートの解明が捜査の課題となる。大規模拠点が稼働していれば、オンラインでの接触や投資勧誘などを組み合わせた越境詐欺に使われる恐れがあった。公安省は今回の摘発を、国内で大規模な越境ハイテク詐欺センターが形成される危険を防いだ事案と位置付けている。

参考・出典

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